ショーソンの詩曲の室内楽版を聞く
作曲者 : CHAUSSON, Ernest 1855-1899 仏
曲名  : 詩曲 "Poème" Op.25 (1896/弦楽四重奏 + pf伴奏版)
演奏者 : フィリップ・グラファン(vn), パスカル・ドゥヴァイヨン(pf), チリンギリアン四重奏団
CD番号 : hyperion/CDA67028



この音源は、iTuneでダウンロードした。ダウンロードしてから三日目である。そしてその間に何回聞いたことか…。
この曲については書いたばかりだし、何度も取り上げているので、もう止めようと思っていたのだが、この魅力は書いておかないと後悔しそうだ。
ハイペリオンのこのプロデューサーは誰だか知らないけれど、とてもとても有能な人らしい。フィリップ・グラファンとパスカル・ドゥヴァイヨンという組み合わせでこの興味深いCDをはじめ、サン=サーンスとイザイのヴァイオリンとピアノのための編曲集、あるいはカントルーブのヴァイオリンとピアノのための組曲「山地にて」など、極めて興味深いリリースを続けているが、このショーソンの「詩曲」は意外そのものだった。
自筆稿はIMSLPにあるので、興味をもたれたらどうぞ。コンダクター・スコアを私は学生時代にこれだけはとストラヴィンスキーの「春の祭典」と「詩編交響曲」、そしてラヴェル編曲によるドビュッシーの「舞曲」と共に購入したもので、これに作曲者自身のものとなる弦楽四重奏版が残っていたとは!!
この曲のオケ版も素晴らしいもので、あれが悪いわけでは決してないのだけれど、この弦楽四重奏とピアノの編曲は、あの傑作ピアノ,バイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 Op.21の余韻のようで、別の新しい室内楽の傑作の登場にワクワクさせられた。
この曲のオーケストラ版はとてもよく書かれているので、もうどうかする必要などどこにも無いのだけれど、これを聞いてまだ可能性が一杯残っているのではと痛感した。
しかし、なんて良い曲なのだろう。事故で早世しなければ、もっともっと傑作を残せたのに…。弦楽四重奏にピアノが訥々とアクセントを入れていく。弦楽がほとんど持続音なので、この減衰音のアクセントが実に美しい。チリンギリアン四重奏団も演奏は完璧だ。ドゥヴァイヨンのピアノが控えめでとても美しく(ソリスティックなところが皆無なのでそうならざるを得ないが…)ハープに置き換えても美しいことだろう。
グラファンのヴァイオリンは後一歩輝きが欲しいと思うところもあるのだが(グリュミオーに比べれば…)これで私は充分に楽しんだ。少なくとも今日はあと数回はアンコールをお願いしたいと思っている。

写真は早春のバーゼル。こんな風景も今見ると涼しげに良いなぁ(笑)。今日は涼しかったけれど…。
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by Schweizer_Musik | 2011-08-19 22:00 | CD試聴記
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