シューマンの子供の情景をパネンカの演奏で聞く
作曲者 : SCHUMANN, Robert Alexander 1810-1856 独
曲名  : 子供の情景 Op.15 (1838)
演奏者 : ヤン・パネンカ(pf)
CD番号 : DENON/GES-9252



この曲を得意としたピアニストに、クララ・ハスキルがいる。彼女の演奏はしなやかな歌い口に特徴がある。パネンカのは少し違っていて、少しはにかんだような感じがする。テンポも全体に少し速めで、サラリと歌い上げる。でも優しげな眼差しは同じだ。
この美しい音楽は、シューマンのような優しい男にしか書けない類のものである。全体として冒頭の音列の変奏のような形をとっているが、そのことについては、かつて諸井 誠先生が詳しく書かれていた。まっ深読みしすぎと思わなくもなかったが、あの分析は説得力があった。
さて、パネンカの録音は1974年の来日時のものだそうである。デジタル録音でのこされたこの演奏が、企画もののCDの隙間を埋めるように復刻されているだけとは悲しいものだ。今ではトロイメライだけが、何とかベスト100みたいなCDの中に入っていたりする…。でも全曲を聴くことはなかなか難しい。
このCDは偶然、某オークションで見つけて500円で落札したもの。パネンカの室内楽は良いけれど、ソロはちょっとなんて言う人にぜひ聞かせたい演奏である。

写真はチューリッヒ湖畔の美しい町ラッパーツヴィル。
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by Schweizer_Musik | 2011-08-22 19:17 | CD試聴記
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