ギローの幻想的狩猟
作曲者 : GUIRAUD, Ernest 1837-1892 仏
曲名  : 交響詩「幻想狩猟曲 "The Fantastic Hunt"」(1887)
演奏者 : ホルヘ・メスター指揮 ルイヴィル管弦楽団
CD番号 : Soundmark (AMAZON or iTune-Store /ダウンロード)



ビゼーの「アルルの女」の第2組曲の編曲や、オッフェンバッハの「ホフマン物語」のオーケストレーションなどで知られるギローのオリジナル作品である。
ギローは父親も作曲家であり、はじめて親子二代にわたってローマ大賞を受賞したことで知られているが、親子ともどもその作品を耳にすることは滅多にない。
管弦楽法については一家言あったらしく、その方面での著作もあるそうだが、私が知っているのは(というより聞いたことがあるのは)この曲と、ヴァイオリンと管弦楽のためのカプリースだけである。父親にどんな曲があるのかと全く知らない。
この音源は、iTuneでダウンロードしたもので、First-editionからLPで出ていたものらしい。私はFirst-editionレーベルは20枚ほど持っているが、これは知らなかった。
珍しい作品ばかり入っていて、アンリ・ソーゲの「3つの百合」などはじめて聞く音楽がほとんどであった。(プーランクの2つの行進曲と間奏も入っているがこれは昔からよく知る作品である)
狩猟とあるから、想像どおりホルンの咆哮から始まるスケルツァンドな作品で、挟まれる半音階のスケールなど、ああこれはまるでワルキューレだなぁなどと思ってしまった。6/8拍子の勇ましいメロディーが続き、ワルキューレたちが飛び回るかのようである。
メスター指揮のルイヴィル管弦楽団のアンサンブルは可もなく不可もなしと言ったところで、珍しい作品をまじめに演奏したに過ぎない。
ヴァイオリンと管弦楽のためのカプリースもそう面白くなかったけれど、これもつまらない1曲であった。やはり珍しいというだけかと思う。ギローのオリジナルということで買ったのだが、一度聞いたが、もう一度聞くことはあるまい…。

写真はルツェルンのカペレ橋から見たロイス川の風景。左手にトスカニーニがヴェルレクの演奏会をしたイエズス教会が見えている。右手は所謂旧市街地…。この日は曇っていて今にも降ってきそうな今日のような天気だった。
ギローの幻想的狩猟_c0042908_1331371.jpg

by Schweizer_Musik | 2011-08-31 13:03 | CD試聴記
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