モーツァルトのポスト・ホルン・セレナードをスウィトナー指揮で聞く
作曲者 : MOZART, Wolfgang Amadeus 1756-1791 オーストリア
曲名  : セレナード ニ長調 「ポストホルン」K.320 (1779)
演奏者 : オトマール・スウィトナー指揮 NHK交響楽団
CD番号 : KING/KICC-3078



昨日からずっとこれがかかっている。気がつくとポストホルンの調べ?にニヤリとされられ、ああ良い気分。
オトマール・スウィトナーがまだ元気だった頃、NHK交響楽団との最高の演奏のひとつではないだろうか?ドイツやオーストリアに住んでいたら、この演奏を聞く恩恵にあずかれなかったかも知れない。キング・レコードとNHK様々である。
優雅で、品を失わないその音楽は、NHK交響楽団がまるでドレスデン・シュターツカペレかベルリン・シュターツカペレにでもなったみたいだ。
すでに引退していたとは言え、クルト・ザンデルリンクも亡くなり、いよいよ私にとっては昭和ははるかに遠くなってしまった。
朝からノイエ・ムジカのHPの更新をしたりして、時間を過ごし、一休みしながら心配な台風のことも忘れてこの典雅な音楽に聴き惚れる幸せ…。
昨日からもう7〜8回は繰り返して聞いたけれど、未だ飽きることはない。私は古楽器系の演奏が嫌いなので、こういう典雅な響きの演奏にまずは心惹かれる。名曲だから色々と良い演奏はあるけれど、意外なことにスウィトナーはこの録音以外は残していない。
しかし、ひれ一枚で充分だ。それほどこの演奏は優れている。弦の柔らかな響きは、N響がなんだかヨーロッパの伝統あるオケにでもなったみたいで、話題の?(笑)ホルンも良い。誰なんだろう?
第5楽章のセレナードとしてはめずらしい短調楽章は、遠くレクイエムなどの予感が聞こえるみたいで、実にロマンチックな音楽なのだが、これを必要以上に悲劇的にせず、サラリと演奏して深い余韻を与えている。こんな芸当、そのあたりの指揮者には出来まい。
一緒に入っているアイネ・クライネ…はそれほど良いとは思わなかったが、このポストホルンは、モーツァルティアンを自認する方なら1度お聞きになってみられることをお薦めしたい。

写真はもう何も言い訳しません。コンスタンツの駅を正面から撮ったものです。以前にも同じ構図の写真を掲載したけれど、補正をするテクニックを知ってしまったので、以前とは違う、但し同じ構図のもう一枚の写真をわずかに補正して掲載する。
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by Schweizer_Musik | 2011-09-21 11:08 | CD試聴記
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