カプレのピアノと木管のための五重奏曲を聞く
作曲者 : CAPLET, André 1878-1925 仏
曲名  : ピアノと木管のための五重奏曲 (1898/1903)
演奏者 : ローラン・マルタン(pf), ブノワ・フロマンジェ(fl), クロード・ビルビエイユ(ob), リュシアン・オベール(cl), アレクサンドル・ウズノフ(fg)
CD番号 : KOCH-Schwann/3-6716-2



このCD、トラック表の曲目が違っている。私の間違いかと一瞬驚いたけれど、一応スコアで確認したらCDの方の表記ミスだった。
カプレとマニャールの2曲のピアノと木管のための五重奏曲が収められていて、曲順は1曲目がカプレで2曲目がマニャールで間違いないのだが、楽章の表記がカプレとマニャールが入れ替わっている。
こうした誤記は、よく知られたベートーヴェンやマーラーのような曲なら誰でもすぐに気付くので、間違いが一人歩きするようなことはないだろうが、このようにマイナーな曲では本当に困ったことである。
カプレは第一次世界大戦に従軍し、毒ガスによって退役し、音楽家としてのキャリアも絶たれ1925年に47才にして亡くなった作曲家・指揮者であった。戦争が無ければ、アルトゥール・ニキシュに師事したという指揮者としての活動に加え、ラヴェル事件のもとともなったローマ大賞でラヴェルを破って受賞したその作曲した作品が多く残されたであろうが、活動した時期があまりに短い…。
この作品は1903年に改訂されているが、1898年、二十歳のカプレの作品である。若々しく、才気に満ちた作品だ。4楽章は伝統的な構成で書かれていて、弦楽四重奏でも演奏可能な版もあるそうだ。
このあたりの詳しい事情はよく知らないが、作品の伸びやかな魅力はぜひ多くの人に味わってもらいたいと思う次第である。
フランスの名演奏家たちによるこの録音は、最近手に入りにくくなっているようで、気がかりである。こういう作品のCDは1度売り切ってしまうと、再発されることは滅多にないようだ。名手として名高いアレクサンドル・ウズノフが参加していることで、この盤を購入したのだけれど、なるほどパソンらしい軽い響きで彼が名手であることはよく分かった。
ただ、全体としては少し腰の重さというかテンポが軽妙というより、少し前進性に欠けるところが惜しいと思う。特に第3楽章の「スケルツォ」でその感が強い。オーボエはやや鋭く、フランス的なのかも知れないが、私の好みでは無かった。
ただ、他にも良い演奏がある。中でもモントリオール・ウィンド・ソサエティ(CBC/MVCD1097)が良い。マニャールの五重奏はもっと良い演奏を知っているので、今ひとつであったが、このカプレの演奏は実に良い。モントリオール・ウィンド・ソサエティ盤はiTuneでも購入可能であるし、トラックの表記ミスはなさそうなので、ご安心あれ(笑)。
ところで、このモントリオール木管協会(?…と訳せば良いのだろうか)の他の録音は見当たらず、どういう演奏家が参加しているのかもわからない。フルートはあのハッチンズでは…と思うがよく分からない。

写真はラインの滝。スイス国鉄の車窓からこれが見られるのだから、堪えられない!スイスの旅は鉄道に限る!!
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by Schweizer_Musik | 2011-09-26 09:41 | CD試聴記
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