ハイドンの交響曲第94番「驚愕」をスタインバーグ指揮で聞く
c0042908_21195356.jpg作曲者 : HAYDN, Franz Joseph 1732-1809 オーストリア
曲名  : 交響曲 第94番 ト長調「驚愕」Hob.I-94 (1791)
演奏者 : ウィリアム・スタインバーグ指揮 ピッツバーグ交響楽団
CD番号 : EMI/0 264 486 2



EMIのICONシリーズで安く出ていたので購入したもの。20枚組でずいぶん安かったが、こんな値段でこれほどの録音を購入していいのだろうか?もうバナナのたたき売り状態で、昔の優れた遺産がベタなボックスで行き渡ってしまうのは、本当に音楽業界にとって良いことなのだろうか?ちと考えてしまうことでもある。
でも、いくつかダブっていても、ついつい購入してしまうのも事実で、ナタン・ミルシテインやフィルクシュニーとスタインバーグの協奏曲などいくつか持っているし、スタインバーグの指揮したヒンデミットなどダブってしまうけれど、彼の古典作品の録音をもっと聞いてみたくて、ついつい購入してしまった。
このハイドンは初めて聴いたけれど、なかなか良い演奏だ。管楽器の響きなど、ちょっと開けっ広げで固く感じる部分も無くはなかったけれど、動機の出し入れが実にスムーズで音楽的で、スタインバーグという指揮者の実力がいかに高かったかがよく分かる。
ハイドンの演奏って、易しいのだけれど、音ぎ楽性などが透けて見えてしまうところがあり、意外とやっかいな音楽なのである。この点ではモーツァルトよりも難しいところもある。
有名な第2楽章も聴き応えのある演奏だ。少し速めのテンポで、柔らかなフレージングがとても印象的である。弦のアンサンブルが優秀だと思った。そしてこれに合わせて1950年代後半のピッツバーグ交響楽団は、一つの頂点を迎えていたのではないだろうか?
全体に木管が弱いのは惜しいところだ。ソロなどでも集中力が最後まで続かず、フッと息を抜いてしまうのが残念に思うけれど、輝きのあるたっぷりとした響きの弦のアンサンブルがその貧弱さを救っている。
金管はそう活躍するものではないが、ピッチがさすがに良いので、うまくオケの響きの中に混ざっていて良い。これが大切なのだなぁ…。音量の問題ではないのだ。ピッチの問題なのだ。

写真はサース・フェー。朝靄に浮かぶアルプ・フーベルとミシャベル連山。
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by Schweizer_Musik | 2011-11-08 21:22 | CD試聴記
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