バッハの無伴奏チェロ組曲第3番をペレーニのライブ録音で聞く
c0042908_2038845.jpg作曲者 : BACH, Johann Sebastian 1685-1750 独
曲名  : 無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV.1009 (1720)
演奏者 : ペレーニ・ミクローシュ(vc)
CD番号 : WIGMORE HALL/WHLIVE0035



ペレーニのロンドンのウィグモア・ホールでのリサイタルをライブ録音したもので、この伝統あるホールの自主制作盤である。
大手のレーベル(EMIも無くなってしまったからもう少ししか残っていないが…)が不甲斐ない状況で、こうした自主レーベルが増えていることは、音楽の多様性の維持(生物ではありませんが…)のために良いことだと思う。
大手が、マーラーやブルックナーなど、もうどーでも良いタイトルばかり垂れ流し、本当に良いものを作る気概を捨ててしまった今日、こうした自主制作盤に、一縷の望みを託すしかない。

さて、このペレーニのライブ録音。このハンガリーの名手の素晴らしい音楽は、あまりにさりげなく、それでいて聞き込めば聞き込むほどにその音楽の深さに引き込まれていくような、まさに名演中の名演と言って良い演奏である。
これは、長く聞き込まれるべき演奏だと思う。一体どうやって演奏しているのだろう?私ごときにはわからないけれど、何もしていないようで、深い味わいに満ち、さりげないようで、優しさに満ちているバッハだ。
バッハの無伴奏チェロ組曲はどれも楽器の構造上シンプルで、余計なものが全くない、完璧な音楽なのである。こういう音楽を書くには、やはり神の手とならなくてはならないわけで、私のような者が近づくことなど全く無理…。いや、どうやってあれが書けるのだろう…。ただただため息が出るのみである。
一日仕事をして、これを聞く。ああもう何もいらない…。そんな気になってしまうから、凄いものだ。
それにしてもペレーニの凄さはどうだ。これ見よがしのところが皆無で、ただただバッハの音楽が存在しているだけ…。ああこんな風に演奏されれば、天国でバッハがきっと微笑んでいるに違いない。

写真は郷里の八幡神社の全景。左が勧進杉で、真ん中奥に大銀杏が色づきはじめている。右手には楠の大木が見えている。真ん中の朱い橋は、私がここに住んでいた頃は無かった。今では駐車場も出来て、変わってしまったけれど、神社と巨木は当たり前のことだが、昔のままである。
巨木にはきっと神がおられる。私はそんな素朴な信仰を持っている。大阪の写真のシリーズはこれで終わり、次からまたスイスの写真に戻ります。
c0042908_20583356.jpg

by Schweizer_Musik | 2011-11-21 20:59 | CD試聴記
<< フォーレのピアノ四重奏曲第2番... モーツァルトの交響曲第40番を... >>