シューマンの「女の愛と生涯」をベイカーの歌で聞く
c0042908_8493080.jpg作曲者 : SCHUMANN, Robert Alexander 1810-1856 独
曲名  : 女の愛と生涯 Op.42 (1840) (A.シャミッソー詩)
演奏者 : ジャネット・ベイカー(m-sop), ジェフリー・パーソンズ(pf)
CD番号 : BBC-Legends/BBCL4049-2



1968年6月10日の録音。当たり前のことだけれど、ベイカーの声が若くて、少し華やいだところも感じられるし、録音もこの手のものとしては大変良いのでとりあげようと思った。
シューマンのこの歌は、結婚前の女性から嫁ぎ、子供を授かり、やがて夫を亡くし一人になるという人生を演じきれなくてはならない、難しい曲だと思う。
当然、世の名歌手たちがこれに挑み、多くの名演、名唱が存在するが、若き日のベイカーが成し遂げたこの録音もその仲間入りをさせて良いだろう。大変見事だ。特に「私の指にはまっている指輪よ」あたりまではこれ以上の歌唱があり得るだろうかと思うほどの美しさだ。大体ここまでがわずかに不満を感じることが多いのだが、このベイカー盤は逆だ。
名手パーソンズのピアノも完璧と言って良い。
今の私のコンピューターにはこの演奏とゼーフリートの古い録音(ORFEOR-398951)があるのだけれど、ゼーフリート盤は前半が今ひとつで、録音も今ひとつなので、あまり聞かない。が、このベイカー盤はこれからの私の定番となりそうだ。
学校用のHDにはシュヴァルツコップの録音が入っているけれど、このベイカー盤と入れ替えることにしようと思っている。

それにしても、今の時代に最も合わない曲かも知れない。少なくとも日本ては…。草食系?などと言われる男性が増え、女性の方がずっとずっと強くなっているからだ。「男の愛と生涯」なんて曲がその内生まれるのではなんて馬鹿なことでも言いたくなるほど、音楽と時代が合わないのだ。
だからこの曲が際立って聞こえてくる。そんなことを今朝は思った。

写真はちょっと気分を変えて雨上がりのザルツブルクの風景から。
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by Schweizer_Musik | 2011-12-07 09:04 | CD試聴記
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