ワーグナーの「ローエングリン」第1幕への前奏曲をフルトヴェングラー指揮で聞く
ワーグナーの「ローエングリン」第1幕への前奏曲をフルトヴェングラー指揮で聞く_c0042908_10514111.jpg作曲者 : WAGNER, Richard 1813-1883 独
曲名  : 歌劇「ローエングリン」(1846-48) 第1幕への前奏曲 "Vorspiel"
演奏者 : ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : EMI/TOGE-11009



アルミンクの指揮で聞いて、ちょっと口直しをしなくては居られなくなり、買ったままになっていたフルトヴェングラーの新リマスター盤?を聞いてみた。
昔の盤から目覚ましく良くなったなんてことはないけれど、私の貧弱なスピーカーから聞こえてくる情念の塊のような迫力は充分に伝わってきた。
やはりワーグナーはこれでないと…。盛り上がっていく様も、そして盛り上がった後の余韻も含めてフルトヴェングラーは壮大なスペクタクルを楽しませてくれる。肩すかしは絶対にしない。それならその前に崩れ落ちるほどのギリギリのところで音楽を作っている感が常にある。深いタメ、ブレスはアルミンクからついぞ聞かれなかったものだ。
あれが今の流行で、私はただの流行遅れの石頭だと言われても、石頭で良かったと思うほどである。あんなスカスカの中身の感じられない、上っ面だけきれいな音楽なんて聞いて何が面白いのだろう?
録音が古くさくなければ、更に良いのだけれど、1954年3月2〜8日の録音とあれば仕方がないだろう。10分ほどの音楽だけれど、アルミンクではただただ冗長に感じられたが、フルトヴェングラーで聞くとあっという間に終わり、深々とした余韻に浸れる。この違い!。

写真はレッチェンタールの風景から、自分の最も好きな写真を。干し草の香りが漂ってくるような気がする。この写真を撮った時、教会の鐘が遠くから聞こえてきた。懐かしい思い出である。
ワーグナーの「ローエングリン」第1幕への前奏曲をフルトヴェングラー指揮で聞く_c0042908_1163361.jpg

by Schweizer_Musik | 2011-12-08 11:06 | CD試聴記
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