メシアンの世の終わりのための四重奏曲を聞く
メシアンの世の終わりのための四重奏曲を聞く_c0042908_120442.jpg作曲者 : MESSIAEN, Olivier 1908-1992 仏
曲名  : 世の終わりのための四重奏曲 (1941)
演奏者 : ウォルフガング・マイヤー(cl), クリストフ・ポッペン(vn), マヌエル・フィッシャー=ディースカウ(vc), イヴォンヌ・ロリオ(pf)
CD番号 : EMI/5864382



この名作のCDを自分は何枚か持っているけれど、これは最近、classicjapanというサイトでダウンロードしたもので、1990年11月の録音である。
あのザビーネ・マイヤーの兄、ウォルフガング・マイヤーのクラリネットとディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの息子マヌエル・フィッシャー=ディースカウがチェロを弾いている。ケルビーニ弦楽四重奏団の創設メンバーのクリストフ・ポッペンのヴァイオリンも聞けるし、メシアン夫人であるイヴォンヌ・ロリオのピアノというなかなか面白い組み合わせだ。
ウォルフガング・マイヤーのクラリネットは、全体に押しだしの強さこそないが、プロポーションの良い演奏である。マヌエル・フィッシャー=ディースカウのチェロも同様で、美しいものだ。
中ではやはりクリストフ・ポッペンは光っているけれど、この演奏を支えているのはこの曲をおそらくは何百回と演奏会などで弾いてきたイヴォンヌ・ロリオのピアノだと、衆目の一致するところではないかと思う。
どこもかしこも大変美しい演奏で、この曲の数ある録音の中でも推奨できる一枚だと思う。しかし、私は古いドゥブリュなどの美しさと厳しさの共存した奇跡のような演奏に今も心惹かれるところが大である。
来週の授業の準備も兼ねて、一仕事した後、スコアを見ながら、この演奏を聞いていて、ふとこれが整いすぎているような思いにかられてしまった。

写真はまたまたチューリッヒの旧市街のペータース教会前の広場。
メシアンの世の終わりのための四重奏曲を聞く_c0042908_12145156.jpg

by Schweizer_Musik | 2011-12-17 12:14 | CD試聴記
<< Ph. E. バッハのフルート... 今朝は… >>