予想したとおり「世界の車窓から」の番組はブリークに向かう途中、フルカ鉄道となるようだ。
フルカ・オーバーアルプ鉄道のフルカ峠越えの路線は1981年に開通したフルカ・トンネルを通るようになり、グレッチュからローヌ氷河を眺めて行く路線は廃線となった。 この路線は、豪雪による雪崩などによって冬は通行不可能となり、鉄道も冬季は運休するというものであっただけに、このプロジェクトはスイス政府も加わった大がかりなものとなった。しかし廃線になった区間の車窓の素晴らしさを惜しむ声はその直後からわき起こり、保存のためのボランティアの運動がその翌年からスイス全土に広がっていき、1990年にとうとうスイス政府から路線認可を得る。そして1992年にはレアルプからティーフェンバッハまでが開通した。 ティーフェンバッハには当時何もなく、ここまでやって来て、ちょっと止まるとそのまままた引き返すというものだった。やがてフルカまで開通し、1999年にグレッチュまで開通して現在に至っている。 機関車も当時のものをレストアして使用しているが、ベトナムなど世界中に散らばっていた機関車を買い戻してのことで、一部は既に解体されてしまっていたという。 私は、1994年にアンデルマットの駅でこの買い戻した機関車が停車しているのを見かけた。車窓に見慣れない機関車があり夢中でシャッターを切ったものだが、今となっては懐かしい思い出となっている。
by Schweizer_Musik
| 2005-10-17 23:47
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