「カイビラの小さな汽車」に習って
ドクター円海山さんが、私のサックス四重奏の作品を聞いて「バジアナ・ハポネス第一番」と評してくださった。それに刺激を受けて、本家のヴィラ=ロボスのブラジル風バッハの中の「カイビラの小さな汽車」(なんて魅力的な曲なんだろう!!)に習って、私も大好きな汽車の音楽を書いてみようと思った。
音楽を哲学や思想とゴッチャにして難しく考えるのも仕事だからやるが、ヴィラ=ロボスのように、天真爛漫に音楽を作れたらどれだけ幸せだろう!!
で、こんな音楽ならすぐ出来てしまう。昨日作り始めて、ほぼ半日ほどかけて完成してしまった。学校に行く前にテーマだけ出来ていたのだが、どうもひねりがたりないと、色々やっている間に、時間がたってしまった。
ブリエンツはスイスのベルナー・オーバーラント(ベルン州高地とでも訳せばいいのだろうか?あのアイガー北壁などがあるアルプス地域)の碧い湖ブリエンツ湖のほとりの村の名前である。曲はそこから出発する登山鉄道を描写したものだ。ここはスイスでほとんど唯一電化されていない鉄道である。(保存鉄道では他にもあるが)それも年の半分近く雪のために運休してしまうという鉄道でもある。
小さな汽車に押し上げられる形で登っていくのだが、標高差だけで言ったらスイス第一だそうだ。
えっちらおっちら登り、途中のプランアルプで休憩(汽車だから水を補給するための停車である。ちなみにこの唯一の途中駅?も下車は許されていない)。そして再び登りはじめ、終点がブリエンツ・ロートホルンの頂上駅である。駅はこの三つ(実質的には二つ)だけ。
はじめてスイスに行った時、このブリエンツに泊まり、翌日、頂上のホテルに泊まった。最終の汽車が下った後は、ホテルのわずかな従業員と宿泊客だけの静かな世界となる。そこで見た夕焼けと朝焼けの素晴らしさは言語に絶するものだった。
そんな思い出とともに、この曲を書き始めた。汽車が走り始め、途中で休憩をとり、また走る。極めて単純な三部形式で書かれている。途中、ちょっとだけブルーノートが出て来るのは、ただ単に新古典主義への軽い挨拶のつもりで入れた。が、ちょっと軽薄な感じがするので、いずれカットするかも知れぬ。
とりあえず、こちらでダウンロードできるようにしてあるので、聞きたいという奇特な方はどうぞ。つまらないと言って怒らないでくださいね。(またしても予防線・・・)
by Schweizer_Musik | 2006-04-05 21:28 | 原稿書きの合間に
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