追悼、岩城宏之さん
よしさんのコメントで岩城宏之氏の訃報を知る。検索をかけてみると出てきた。
なんということだ!現代音楽にとって大きな功績を残した二人が相次いでこの世を去ってしまった。中でも岩城宏之氏は、アンサンブル金沢の録音も好調で、全く予想していなかっただけに、ちょっとショックが大きかった。
聴衆の拍手に応える、あのクシャクシャの笑顔にもう会えないのかと思うと、悲しすぎる。
彼のバイオグラフィーなどについてはWikipediaを参照してください。
私の授業で使うHDに入れているiTune用のデータにも岩城宏之の指揮した録音が数多く入っているが、ムソルグスキーの「展覧会の絵」(J・ユーの編曲版)以外は全て日本人の作品である。彼の仕事がどんなものだったか、また日本の作曲家たちをどれだけ後押ししたかがよくわかる。彼が初演した作品リストをあげるだけで、とんでもない量になるだろう。
1987年に職業病とも言われる頸椎を患って以来、彼は満身創痍の状態であったという。胃癌の咽頭癌と、彼は1990年代から次々と病に襲われたが、その度に指揮台に戻ってきて、あの元気な姿を見せてくれたのだ。オーケストラ・アンサンブル金沢の音楽監督に就任したのはそんな時だったが、彼はどんどん新作を委嘱し、初演するなど、全くそのパワフルな仕事ぶりは変わらなかった。
しかし、5月に仕事をキャンセルしてから入院したそうだが、再度の復活はかなわなかった。大変残念で悲しい知らせを、私は聞くこととなった。心からご冥福をお祈りします。合掌。
by Schweizer_Musik | 2006-06-13 17:56 | 音楽時事
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