朝からちょっと疲れてしまった。
朝からスウェーデン(だったかな?)の作曲家でペッテションという作曲家の作品を聞いて過ごしていたら、長女が頼まれたアレンジのパート譜を印刷してくれとやって来た。それは良いのだが、ほとんど使い物にならないパート譜だったので、そのままにしておくのもどうかと思い、手直ししてやる。おかげで1時間あまり、もの凄い集中力を要求され、ペッテションはとても聞く元気はなくなってしまった。
北欧のこの作曲家は、人生に対する恨み辛みで作曲していたとおぼしく、マーラーのような厭世観を更に推し進めたような苦さが身上である。だから聞くのはこちらに元気がないとついていけなくなる。それに楽章で区切っていない続けて40分、50分という音楽で、理解されにくいのももっともであると思うが、BISなどの北欧のレーベルが録音してくれているため、その作品を耳にすることができる。途中まで聞いたのは五番であるが、私は決して人に薦めようとは思わないが、暗く、ジメジメとしていて、それでいて闘争的なんて音楽が無性に好きな人にだけ教えてあげたい気がする。これを聞いて幸せな気分にはなかなかなれない。せいぜい、自分はこれよりはマシだと情けない確認をするにとどまることだろう。だけど、時々、この人の音楽をちょっと聞いてみたくなる。この強烈な個性!暗いまま、抜け出す光明の全くない音楽は彼の境遇から来ているという説が多いようだが、私は彼の本性そのものだった気がしている。
しかし、お友達にはしたくない音楽である。
これの後に娘のパート譜制作を「学校に行く時間が…」などと言われながらもの凄く急いでやっていたので、クタクタになってしまった。今日のエネルギーを使い果たしたので、気分を変えて彼のビオラ協奏曲を聞き始めたが、やはり大失敗。5分ほどで暗澹たる思いでこの音楽を聞くのを中止!ゲッツの歌劇「じゃじゃ馬ならし」(カイルベルトの指揮するバイエルン国立歌劇場の録音!)を聞き始めて、ようやく幸せな気分が蘇ってきた。難行苦行を今日はしたくないなと思った。
by Schweizer_Musik | 2007-04-26 11:43 | 日々の出来事
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