タカーチ四重奏団のシューベルト
あんまり良いので、タカーチ四重奏団のシューベルトの最後の四重奏曲も紹介しておこう。楽譜はこちらからどうぞ。
アンサンブルが良いというだけでなく、個々の奏者の技量がとてつもなく優れていることは間違いない。ヴァイオリンのE線のハイポジションでのトレモロが美しいなんてこともあるものだと感心するが、それ以上に音楽がなんとも美しく練り上げられているのだ。
とてつもなく長http://www.exblog.jp/myblog/entry/new/?eid=c0042908大な作品で、あまり親しまれているとは思えないが、シューベルトがその早すぎる晩年に到達していた境地のあまりの凄さに圧倒されてしまう。かわいい「野バラ」の歌曲の裏に死が潜んでいるようなとんでもない作曲家である。その曲を書いて10年あまり経った彼が到達した境地は天国だったのか地獄だったのか?
スケルツォなんて連打と分散和音ではないか。なのにこの面白さは何だ!到底私には無理だ。作曲なんてやめちまえと思う。
タカーチ四重奏団の美しい弦のソノリティと水も漏らさぬアンサンブル、そして豊かなファンタジーに圧倒!である。なお、タカーチ四重奏団という表記がないので、見逃してしまうことがないように、番号も書いておこう。ArtekレーベルのAR-0009-2である。この曲に馴染みの無かった方!(第1楽章の長さに驚かないように…)ぜひ一度ご賞味あれ!
by Schweizer_Musik | 2007-05-05 10:17 | ナクソスのHPで聞いた録音
<< オールソンの弾くゴールドベルク... タカーチ四重奏団のスメタナを聴く >>