今朝は…バラダを聞いてみた
ひたすらスコアと取り組んでいる。今朝は夕べ早寝したため、朝3時半に起きて仕事をはじめたが、ようやく出口が見えてきた。とんでもなく大変な仕事で、一難去ってまた一難…という展開は、昨年のプロコフィエフの時と同じであったが、まああちらよりもずっと楽…(何しろ厭な音はどしどし変更すればいいのだ…私が創造主なのだから!)。
もともとマリンバでやっていたパートをシロフォンに変えてみたが、すっきりせず、最終的にアコーディオンにした。この音はフィナーレに入っていないので(音が悪くてもよければ入っているのだが…)聞いてみながらの訂正はできず、昔の手書きのような感覚で訂正していた。両方できるというのは便利…?
起き抜けで三時間ほどがんばったので、疲れて音楽を聞く。今朝はバラダに癒しをお願いした。彼のサバタという管弦楽のための映像(1988)は実に愉しい作品。終曲の「メキシカン・ハット・ダンス」の引用は笑える。それがちょっとだけ苦みを含んでいながら、全体として明るい陽光の下にある。
バラダの音楽の魅力はこの明るさの裏になんとも言えないペーソスがあることだ。そんなことを思いながらエレジーを聴いていた。およそ悲しいのか愉しいのかよくわからない音楽。エレジーとついてなければ、どんなイメージを聞く者はもっただろうか?私は西部劇の夕べのシーンのような印象。それは冒頭のラッパのフレーズのせいなのだが、そう思って聞いていると調子はずれのチェロが紛れ込んできたり、弦の抒情的な一節があったり…。ああ、あれは弔いのラッパなのだと思ったり…。面白い作曲家である。
by Schweizer_Musik | 2007-05-29 07:33 | ナクソスのHPで聞いた録音
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