ブレンデルのハンマークラヴィーア(VOX)
ソラブジはやはり私の体質とは相容れないものだったようであるが、長大な作品というほどではないけれど、ベートーヴェンのハンマークラヴィーアをアルフレート・ブレンデルで聞いてみる。
フィリップスに立派な全集を録音しているブレンデルであるから、1960年代のVOX盤はまだ価値があるのだろうかと思うけれど、大阪でVOX盤の選集のVol3を発見して聞いたら、とても良いので、ハンマークラヴィーアなどの後期作品はどうだろうと思った次第である。
岡山のとあるS陽音楽大学の学生がヤマハの講師資格試験を受ける時、よくこの後期のベートーヴェンを持ってきて、どういう発想で二十歳そこそこのお嬢さんたちにこの後期のベートーヴェンを与えているのか、あそこの先生の考えがさっぱりわからなかったものだ。
別に歳をとらないと後期のベートーヴェンなど演奏できないなどとは考えないが、さすがにその学生たちでもこのハンマークラヴィーアを弾いた奴は聞いたことがない。まぁ、指さえ回れば第2楽章を弾ききる程度はできるだろうが、全曲となるとお嬢様芸ではとても話にならない、まぁとんでもない曲ではある。技術的にも体力的にも充実の極みに達した者だけに許された世界であろう。
ブレンデルのこの演奏は誠に凄いものだ。輝かしさに溢れた終楽章のフーガを聞いてみたら良い。これこそ若い彼だけに許された眩しいばかりの音楽である。
ソラブジを聞いていた時のような苦しさにあえぐようなことはなかった。ああ何て気持ちが良いのだろう。この充実した響きの素晴らしさは、温暖化に対して多少気後れするものの、クーラーの効いた部屋ですっきりとした頭に、サラサラと音が入ってくる…。実に気持ちの良いものてあった。ぜひ一度お試しあれ!
by Schweizer_Musik | 2007-08-11 20:21 | ナクソスのHPで聞いた録音
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