音楽関係と言っても、私のようにクラシック系の作曲を教えている者は少数で、大多数はポップス系の先生ということもあり、一年あまり前のPSE法の施行の前に起こった様々な混乱は、先生同士の会話でも挨拶代わりに出て来るほどだった。何と言っても電気製の楽器が今はほとんどなので、それらの新しいものではなく古い例えばアンプとかキーボードがかなりの価値を持っているのに、欲しくとも手に入れられないという法律が施行されるという理不尽に皆怒っていたわけだった。
思想信条、支持政党など話すことなど(絶対に?)ないと言っていい私たちでも、あれにはちょっと頭に来てしまった。 それも経済産業省は施行の直前になって言い始めたのだから、市場は混乱し、反発したのだった。ここでも官庁は大きなミスをしたと言って良いだろう。 この辺りの事情についてはWikiに詳しいのでぜひ参照してほしい。 で、多くの価値のあるものが捨てられたあげく、先月この法律の成立から施行にかけて経済産業省がミスを認めて中古業者に全面的に謝罪しPSE法を見直すと表明したのだった。 官僚が自らミスを認め謝罪するというのは、珍しいことで、にわかには信じられないでいたが、どうも本当らしい。この国にも良心のある役人が少しはいたということか、それとも他の力学が働いたのか? いまだにちょっと素直には信じられていないけれど、ともかく、一年ほどで失われたものはどれだけ多いかを考えるより「悪法」を見直してくれることにまずは期待しようと思う。
by Schweizer_Musik
| 2007-08-18 09:49
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