精力的に音楽情報をエントリーしておられる「おかか1968」ダイアリーでチェロについての話題を読んで思い出したことがある。
チェロ奏者はいつももう一人分チケットを買ってシートに自分の楽器を「座らせる」のだが、1990年のモスクワで行われたチャイコフスキー・コンクールに行った時、シェレメチェボ空港で手荷物として「預けていたチェロ」が無くなったということで、コンクールを受けられなかった若者がいたのだ。 若い人達はもう一つのシートをとってまでモスクワに行くのは大変だったのかも知れないが、コンクールの出場者たちをはじめモスクワの人達は極めて冷ややかな反応だった。まぁ、他人のことなどにかまっていられないのが出場者たちだっただろうし、何と言っても1990年のモスクワは酷かった・・・。まだ共産主義の時代でゴルバチョフががんばっていた頃のモスクワである。治安は悪くなかったが、今は治安はどうなのだろう。 また同じ「おかか1968」ダイアリーでコンサートの拍手についての記事は大変興味深く読んだ。なるほど・・・そうだったのか。 確かにチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲で、難易度Eの技巧を要求するカデンツァを弾いた奏者に、第1楽章終了時についつい拍手をしたくなって、いつも困っていたのだ。 こうした曲はどうもチャイコフスキーに多いように思う。交響曲など第1楽章がとても大きく盛り上がることが多いからだが、こうした楽章間で拍手が日本でもちょいちょいあり、それに応える奏者もいないし、やると周囲からたしなめられたり、「ああこの曲知らないのだ・・・」なんて馬鹿にしたような目で見られたり。 しかしこの記事を読んで、そうだったのかとみんな思うはずだ。 一度行かれることをおすすめします。
by Schweizer_Musik
| 2005-02-21 06:43
| 音楽時事
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