オーマンディの指揮した英雄の生涯を聞く
c0042908_20455788.jpgオーマンディが1952年から1954年にかけて録音した「英雄の生涯と「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を聞く。すでにステレオで何種類か持っているので、別に聞くこともなかったのだけれど、ソリストに Jacob krachmalnickの名前があったので、興味が湧いたのだ。
このヴァイオリニストは知る人ぞ知る名コンマスで、フィラデルフィア管弦楽団のコンマスは1950年頃からではなかったか。前任は忘れたけれど、確かクリーヴランド管弦楽団あたりだったようにうっすらと記憶している。
1958年から1960年にロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンマスになっていて、その後はアメリカで活動していたはずだ。
この名コンマスがソリストをつとめた録音は多いけれど、オーマンディとの初期のモノラル録音はほとんど聞いたことがなかった。その結果は…。凄い演奏だ。あのライナーの名演に迫る出来映えで、この時代からオーマンディはすでに巨匠だったことを痛感させられる。
殊に「英雄の引退」から後の部分を聞いていると、この作品がとても良い曲に聞こえてくるから面白い。
大体自分を英雄扱いして交響詩を書くなどという発想は、常人では考えられないことで、この曲を私は音楽的には傑作だと思うし評価もするが、大嫌いな曲の一つなのだ。とは言え、純粋に音楽的に聞くととても面白いし、管弦楽法はまっ言うまでもないことだが超絶的だし…。
この曲は名演に恵まれている。オーマンディやライナー、カラヤンや小澤征爾…。どれも素晴らしいものばかりであるが、このモノラル録音は、ソリストの良さだけでなく、全体としての勢い、力強さでも際だった名演だと思う。
問題はモノラルであるというだけであるが、水準はクリアしているので、もう一度聞いてみたい録音でもある。
この時代のオーマンディの録音がいくつかナクソスにあり、ソニー・クラシカルからもまだ復刻されていない録音ばかりで興味を惹く。
私はゼルキン(もちろん父親の方)とのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集など面白そうだと思っている。次はこれでも聞こうか、トマス・ビーチャムのモーツァルトの最後の三大交響曲にしようか迷っている。
ナクソス散策はなかなか大変だ…(笑)

上の写真は、今日の午後、散歩に出た時の桜の写真。もう終わりに近いのか、花びらに瑞々しさがなくなって来ているように思えた。
by Schweizer_Musik | 2008-04-01 20:51 | ナクソスのHPで聞いた録音
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