若葉の季節…音楽を聞こう -05. バックスのウクライナの五月の夜
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またまたバックスで恐縮であるが、ロシア組曲の第2曲にノクターン「ウクライナの五月の夜」という美しい作品があるので、リムスキー=コルサコフと同じようなタイトルでありながら、ちょっと趣の異なる作品ということで紹介しておきたい。
リムスキー=コルサコフの音楽に暖かく心地よい五月の空気が感じられるが、バックスのこの作品は夜の神秘性がより強く感じられる。和声もリムスキー=コルサコフよりもずっと近代的になっているのは当然としても、感じられる肌触りというか、受ける印象がどこか似通っているのは面白いと思う。
1919年の作品ということだが、番号をつけていない交響曲「春の炎」という作品はすでに書いていたものの、1921年に書き上げられる交響曲第1番の前の作品ということになる。
この作品が聞かれるバックスの管弦楽法は誠に見事としか言いようがないほどで、彼がオーケストラ作品の分野で、高い技術をすでに身につけていたことを物語っている。
その基礎的に部分の多くが、リムスキー=コルサコフに負っていると私は感じている。伝記などを読んだわけではないので、詳しいことはわからないけれど…。
しかし、リムスキー=コルサコフはストラヴィンスキーやラヴェル、レスピーギなどの近代管弦楽法を確立し、多くの大作曲家たちに影響を与えたことだけでも、その業績はどれだけ高く評価してもしすぎるということはない。
ちなみにストラヴィンスキーの「火の鳥」は、リムスキー=コルサコフの延長にあると見なすべきだ。
様々な変遷があったとは言え、ストラヴィンスキーは一生この延長にあったと私は考えている。
話がずいぶん横道に逸れてしまったが、この作品はNMLにあるので、入会している方はぜひ御一聴をお薦めします。第1曲の「ゴパック」、第3曲の「ヴォトカの店で」もなかなか良い曲。
by Schweizer_Musik | 2008-04-30 11:51 | 若葉の季節…音楽を聞こう
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