ポール・ポッツを聞いてみた。あのイギリスのケータイのセールスマンからオペラ歌手になった人のものである。
ミーハーな追っかけは今更と思っていたのだけれど、ちょっと興味が湧いたもので…。 さて、聞いた感想は、プロデュースはおそらくクラシックの人でないのだろう、ちょっと音も量感がなく、少し品がない。オケもどこのオケか分からないが(iTuneなので)どう考えても録音で細工をし過ぎ…。 高音の輝きは見事で、可能性をもの凄く感じるものの、量感というか響きの深さは感じられず、今ひとつだった。歌の取り方の問題なのだろうか? 録音については不満を感じつつ、更に選曲もクラシックとポピュラーの中間あたりを狙っている。この類はたくさんあるので、曲だけでは何の魅力も感じなかったが、歌に説得力があるのが救いである。 もう少し、プロデューサーがクラシックの造詣があればと思うが、まっ、良いことにしようか。日本版なら2500円あまりで、ボーナス・トラックもつくそうだけれど、iTuneStoreで1500円だったし、損したとかまでは思わない。 今日、たけしの「アンビリー…」なる番組でポール・ポッツをやっていたが、「オペラの名曲カヴァティーナ」と紹介していたのには驚いた。確か映画の中で歌われた曲だったと思う、一生懸命思いだそうとしてようやく出てきたのが「ディア・ハンター」だったように思うけれど、間違っていたらごめんなさい…。 「誰も寝てはならぬ」が一曲目に入っていて、これなど、ちゃんとバランスをとっていれば随分名唱だと思った。どうもこのプロデューサーと私は相性が悪いみたいだ。 素晴らしい声は天賦の才であることは間違いなく、讃辞を捧げたいと思う。 でも、私ならボチェッリあたりを購入する。彼には悪いが、一時的なブームに終わるのではと心配する。次のアルバムが彼の正念場であろう。
by Schweizer_Musik
| 2008-06-05 21:17
| CD試聴記
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