2005年 05月 05日 ( 2 )
ヤルヴィの古典的名盤シベリウスの第6交響曲
シベリウスの交響曲第6番は、昔、カラヤンが指揮したフィルハーモニア管弦楽団の古いレコードで聞いたのが最初だった。初めて聞いてそのあまりの美しさに驚いて、何日もこの曲を聞いて過ごしたことがある。カラヤンの録音はCDになったし、その後再録音もされた。
今回聞いたのはネーメ・ヤルヴィの指揮したBIS盤である。何を今更と言われねかも知れないが、1980年代初頭はネーメ・ヤルヴィの最も良かった時代だ。決して侮ってはいけない。第1楽章の序奏が美しく名残惜しげに終わって主部に入ると、キビキビしたテンポで一気呵成に聞かせるヤルヴィの気概に満ちた演奏は、残念ながら成功を手中にし、間延びした演奏が多い今の彼からは決して聞けないものだ。
この録音はバルビローリやカラヤン、ザンデルリンク、あるいはオーマンディやビーチャム、コリンズ、エールリンク、デイヴィス、ベルグルンド、渡邊曉雄(ああ、シベリウスを得意とする指揮者の多いこと!!)などといったシベリウス指揮者(こんな言葉あるのかなぁ)に列せられる彼との私の出会いの一枚だったのだ。
第2楽章は情感に押し潰されそうな演奏になりがちだ。ここをヤルヴィはイン・テンポでサラリとやっていながら、強弱をたっぷりつけてフレーズ感を強調して聞く者を飽きさせない。そう、シベリウスは変化に乏しいなどというアホなことを言ってはいけない。こうした演奏でこそシベリウスを聴く醍醐味が味わえるというものだ。ただスケルツォかと思うほどのテンポで、ちょっとビックリすることも。しかしスコアを見たら確かに・・・。
第3楽章も少し速めのテンポでキビキビ進められる。この録音のエーテボリ交響楽団の演奏の目覚ましいこと!ハープと木管がカノンで進んでいくところがきちんと聞こえるというのは、録音もとても良い証拠だ。これが聞こえない録音が多いのだが、それは弦に重心が行ってしまい、ハープの音が背景に回っているからだ。それにフルートがソロでハープとやり合うにしては弦が大層すぎる。こうした隠れた部分にも配慮の行き届いているのがこの演奏だ。
終楽章は第1楽章と密接な関係を持っていて、この作品が緊密な計画のもとに書かれたことを思い知るのだが、この第1楽章との緊密な関係はオーケストレーションにも及び、聞いていて誰もが感じることができると思う。(でなければ、あまり意味がないかも・・・)トロンボーンとホルンの咆哮の後、弦が、そして木管がモードで受け答えするあたりから次第にテンポをあげていきエンディングに向かうところでのヤルヴィの手綱さばきは見事!一瞬の弛緩も感じさせず、いつの間にか世界が一変しているのだ。そして、1楽章の序奏に結びついた幅の広い弦楽によるメロディーが静かに終わるあたりの情感には、ヤルヴィのまだ若さを感じさせられる。この張りつめた空気感は独特で、この演奏を私が名演であるとするところでもある。静かに吸い込まれるようなエンディングは、序奏の裏返しで、そのことをこれほどはっきりとさせている演奏はない。
このCDには(今はカップリングが変わっているかも知れないが・・・)劇音楽「ペレアスとメリザンド」も入っている。ドビュッシーの名作をはじめフォーレやシェーンベルクとこのメーテルリンクの名作は音楽になってきたが、このシベリウスの作品はあまり有名でないようだ。全10曲をおさめたヤルヴィのこのCDは、なかなかに聴き応えがある。あわせて推薦しておこう。

BIS/CD-237
by Schweizer_Musik | 2005-05-05 20:24 | CD試聴記
帰ってきました!!
やっとと言うべきか、九州から大阪へと移動を重ねて、ようやく鎌倉の我が家に落ち着いたところ。カセット・テープなどからパソコンに取り込むようにしたので、昔のテープを一曲取り込んだところ。トロンボーン四重奏のための3つの小品で、大学三年の時の試作品だ。意外に良い音で驚く!!
いつかウェブにアップしてみることにしよう。ではブログを再開します。
by Schweizer_Musik | 2005-05-05 20:23 | 日々の出来事