2008年 04月 29日 ( 1 )
シュナイトの「運命」を聞く
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昨日は結局何も出来ず、今日は通常営業(のつもり)であるが少し遅めの六時起きである。
来る5月18日にJR新杉田の駅前にあるLa Vistaの中にある新杉田劇場で行われる津田さんからのメールの返信を書いたりして、いつものモードに戻った。
体調と相談しながら、午前中は津田さんのリサイタルのプログラム・ノートを書こうと思う。喉のあたりがすっきりしないので、徐々に始動である。
先日、yurikamomeさんにお借りしたシュナイト指揮神奈川フィルのベートーヴェンの「運命」を聞きながら、これを書いているのだけれど、クリアな録音でとても聞きやすい。音楽堂のサウンドなのではないだろうか?ただ、アンビエンスが少なく、今度はやや奥行きがないよう思われた。(ただ残響でデティールがぼやけてしまっているよりもずっと良い)
録音についてはともかく、いつものシュナイト氏の堂々たるベートーヴェンである。
アンサンブルは演奏が進むにつれて次第にピントが合ってきて、いかにもライブという印象だ。
第1楽章ではややザワザワしたところがあり、ちょっと落ち着かなかったけれど、第2楽章あたりから調子が乗ってきて、第3楽章あたりからはよくなってくる。ただヘッドフォンで細かく聞くとこの日は終楽章の途中あたりから本調子になりだしたように思われる。
それでも弦のピッチが最後までピタリと来なかったのは神奈川フィルにしては珍しい。どうもぶら下がり気味で低めのピッチに落ち着きたがるトゥッティとそれを一生懸命引っ張っている石田氏と、そして音楽を前へ前へと持って行こうとするシュナイト氏の三者の姿が見えてくるようだった。
シュナイト氏の解釈については所々ユニークな部分が聞かれ、それが気になるかどうかは人によって違うだろうけれど、私は大いに楽しんだ。
伝統的なドッシリタイプの解釈というよりも、かなりスリムなテンポ運びに思われた。そのテンポに神奈川フィルがまだ慣れていないというか、身についていない感じが私のつたないステレオからは聞かれた。あくまで細かく聞けばの話であるが…。何度かこの曲をコンサート等で演奏してからセッションを組んで録音すれば、さぞかし歴史に残る名演が生み出されたに違いないが…。それは無理な注文であるう。
しかし、実演を聞けば随分違った印象を持っただろう。ここまで細かくアンサンブルについて聞こえないで、もっと大きく聞けたはずだからだ。
当日、会場で聞いた人はとても印象深い演奏と考えたに違いない。当然だろう。私はこの公演には仕事で行けなかった。ああ惜しいことをした…。聞かせて下さったyurikamomeさんの感謝!であるが、やっぱりシュナイト・シリーズは実演で聞かないとと思った。
起きてから2回目の「運命」がちょうど終楽章に入ったところである。この音楽の集中力はやはり尋常でない。シュナイトは凄い人である!

写真は昨日の夕景である。寝ていてふと窓の外の夕陽を見て外に出て撮ったものである。水蒸気が多く、富士山はすっと見えていないのはちょっと寂しい…と思っているけれで、雲に映る残照は太陽が沈んでからもとてもきれいだった。
by Schweizer_Musik | 2008-04-29 07:04 | CD試聴記