2009年 05月 31日 ( 3 )
ヤンソンスの指揮で聞くショスタコーヴィチの交響曲第1番
作曲者 : SHOSTAKOVICH, Dmitry 1906-1975 露
曲名  : 交響曲 第1番 ヘ短調 Op.10 (1925)
演奏者 : マリス・ヤンソンス指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : EMI/0946 3674342 4

コンピューターが調子が悪く、データの保存などでエラーが続出して困っていた。ソフトのせいだろうかと、インストールし直したりして昨日は一日を費やしてしまったが、今朝、ふとマックのFirst Aidでハード・ディスクの修復をかけると、修復できませんの嵐…。
どうすべきか迷ったものの、朝から、何度も修復を試み、ようやくそれが終わった。すると、うそのように不具合がなくなる。なるほどこれだったのかとまずは一安心。あわてて修理に出さなくて良かったと思う。まぁ、二日、ろくな仕事が出来なかったわけではあるが、作曲は少し進む。明後日からは試験期間である。実技の試験もたのまれたが、すでに仕事を入れていたので、申し訳なかったけれど断った。試験休みを休みとして昨年は過ごしたので、そのパターンで仕事を入れていると、いきなり試験官をと言われて驚いた。だったら去年は何だったのかわからないけれど、昨年より学生が増えたわけでもないのだが…。よほど私の評判が悪かったのかも知れない。だとすれば、ただただ恐縮するしかない。
とりあえず、明後日からの試験の準備がこれでできるのでありがたい。
結構毎日が忙しい。でも少し作曲に戻っていかないと、呆けてしまいそうだ。

さて、ヤンソンスのショスタコーヴィチの交響曲全集が安かったので、ネットでつい購入してしまった。バーンスタインのハイドン集成とアメリンクのハイドンの歌曲全集とともに購入したものだが、この全集、10枚組で4000円足らずという激安ぶりだ。5900円くらいになったのが一年ほど前だったと思うが、更に安くなってこれまたつい…購入してしまった。というか、これらはずいぶん前に注文したもので、お金が無くなった頃に商品が届くという間の悪さはともかく(笑)、聞いてなかなか良い演奏なので満足した。まだ第1番と第6番を聞いただけなのだが、データを見て約15年ほどかかっての録音なのにびっくりした。オケもベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ピッツバーグ交響楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団などといういくつものオケとの録音になっている点もちょっと他にないものとなっている。
ただ、オケの選択は場当たり気味で、あまりポリシーを感じない。けれど、演奏はどれもとびきりに美しい。先日、キタエンコ指揮の良い全集を聞いたばかりなのにまたまた優れたショスタコーヴィチに出会うこととなった。
かつてルドルフ・バルシャイの全集がブリリアント・レーベルから激安で出て、私も購入して一頃はよく聞いていたけれど、今ではちょっと遠のいている。ナクソスにあるラディスラフ・スロヴァークはオケが今一つ、結局ハイティンクの全集とキリル・コンドラシンとゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの古い全集の3つにたよるばかりであったが、雲行きが変わってきたみたいだ。
しかし、良い録音だなぁと思う。ちょっと試し聞きでいくつか聞いた感じでは、曲によってレベルがバラバラな印象があったが、どうなのだろうか?詳しくはわからないけれど、これは「買い」でしょう!!
by Schweizer_Musik | 2009-05-31 18:45 | CD試聴記
アメリンクとデムズによるハイドンの歌曲全集
作曲者 : HAYDN, Franz Joseph 1732-1809 オーストリア
曲名  : 神よ、皇帝を守らせたまえ! Hob.XXVIa-43 (1797) (ローレンツ・レオポルド・ハシュカ詩)
演奏者 : エリー・アメリング(sop), イェルク・デムズ(pf)
CD番号 : DECCA/UCCD-4088/9

弦楽四重奏曲の緩徐楽章の主題ともなった音楽の原作?というより、原作は弦4の方だが、どうもこの曲は歌の方が印象深いのは年のせいかも知れない。私には、この曲がドイツ国歌として聞いた記憶の方が大きいのだ。
まっ、後付の歌にしてはよく出来たものだと思う。
しかし、こうしてまとめてハイドンの歌曲を聞くと、このジャンルがハイドンの作品の中で今もって無視され続けていることに失望を禁じ得ない。
アメリンクの録音も一枚にまとめられたものが以前出ていて、それはもちろん持っているのだけれど、この皇帝讃歌をはじめ1781年頃に書かれた2つの歌曲集や単品での作品は全く聞くことが出来なかっただけに、この名盤の復活(それも低価格で!!)をまずは喜びたい。
しかし、かつてはフィリップス・レーベルであったのに、今回はデッカ・レーベルとなっているあたりに、時の流れを感じずにはいられない。私にとっては、愛着のあるレーベルなので、ユニバーサルなどという野暮で、大きいばかりで全く企画力のないレーベルなどどうなっても良いと思う。
それにしてもジャケットもなんて粗末なのだろう。それに比べて音楽の優美なこと!!ハイドンがいかに優れた音楽家であったか、これを聞くと誰もが痛感するに違いない。
確かにドイツ歌曲の伝統はゲーテの親友であったツェルターあたりから出発したものらしいし、その流れがエステルハージーなどという超がつく田舎には伝わることはなかった。
だから、ハイドンが本格的に歌曲の作曲に向かうことはほとんどなかった中で、1781年頃からわずかであるが、ここにある作品群が書かれたことで、彼が様々な分野で素晴らしい才能を聞かせたことの証左となったのである。
デムズのいささか辿々しいようにも聞こえるピアノは、実はとてもチャーミングな表情を隠していて、それに耳を澄ませながら、歌の描く世界を伴奏が控え目にフォローしていく様は、とても楽しく充実した時間である。
LP時代からの愛聴盤が、完全な形でようやく聞くことができるようになったことを、心から喜びたい。
わずか2000円。LPの時よりずっと安く、そして国内盤だから対訳もついてくる。ジャケットというか解説のデータが古いとか、デザインがいかにもおざなりで、センスなしである点をのぞけば、内容は素晴らしいものだ。
ユニバーサル・レーベルという大きなレーベルになってから、こうした優れた企画がなされたことがどれだけあるだろうか?
ベートーヴェンの交響曲やショパンの有名曲を録音したりするだけでなく、長い目でみてさすがと言えるような企画で私たちを喜ばせてほしいものだ。例えばこのハイドンの歌曲全集のような…。
by Schweizer_Musik | 2009-05-31 16:27 | CD試聴記
ハイドンの「戦時のミサ」
作曲者 : HAYDN, Franz Joseph 1732-1809 オーストリア
曲名  : ミサ曲 第7番 ハ長調「戦時のミサ」Hob.XXII-9 (1796)
演奏者 : レナード・バーンスタイン指揮 管弦楽団, ノーマン・スクリブナー合唱団, パトリシア・ウェルズ(sop), グヴェンドリン・キルレブルー(m-sop), マイケル・デヴリン(ten), アラン・ティトゥス(br)
CD番号 : SONY-Classical/88697 480452

日本海を挟んだ某独裁国家が、自国民が飢えているというのに、核実験をしたり、ミサイルを発射したりするという言葉にもならない愚かな行為をくり返し、戦争も辞さないという。
あの国が戦争をするとしたら奇襲で核兵器を積んだミサイルを日本や韓国に撃ち込むくらいのことしか出来ないだろう。それも戦争のはじめであって、一ヶ月は絶対にもたず、世界中から攻め込まれて三日天下で国そのものが崩壊するのは目に見えている。あの国の人たちはもっとリアリストでそのぐらいのことはわかっていそうなものだが、一体どうなのだろう。
でも、某国が暴発したら、日本や韓国が受ける被害は甚大であろうと想像できる。だから首相は「敵国の基地を攻撃することは戦争放棄の憲法に違反しない」と言う。この言葉は、平和憲法があって我が国は戦争をしないのだと信じていた私などは「えっ?」と驚いてしまった。この国にもまた徴兵などが復活するとは思いたくないけれど、そうなってしまうのだろうか?そんなことできるわけがないじゃないのと言う人に、できるわけがない軍隊をもう日本はしっかりと持っているではないかと返したい。
まっ、こんな難しい問題を私ごときが論じるなどということは所詮不可能な話であって、これ以上深入りする気は毛頭ないが、戦争に対しては私は常に反対である。どんなことがあっても…である。それのために甚大な被害を受けたとしても、そして私が死んだり、家族が死ぬような目にあったとしても、戦争はしない方が良いと思い極めている。
音楽などという蜘蛛の糸のようにか細いものをたよりに生きている我々は、平和と繁栄があってはじめて存在が許されているようなものである。
戦時ともなれば音楽家などというものは、何の役にも立たない、かえって邪魔ものとなってしまう。せいぜい戦争のプロパガンダとして利用されるのが関の山であろう。こんなことは第二次世界大戦でいやというほど知っているではないか。
そして戦争が終わって、負けた方が徹底的に断罪されるのだ。無差別の大量殺戮は勝った方は英雄的行為
として称えられ、負けた方は裁かれ、たとえ命令によってそれを行ったとしても処罰の対象となる。その戦争のために依頼されて書かれた音楽は、負けた側では書いた人間まで処罰の対象となって楽界から追放されてしまう。あるいは戦争に利用されたことを恥じて筆を折る。
こんな理不尽なことが許されていいはずがないが、戦争はこれを正義としてしまう。正しい戦争なんてないのに…。
何もしなくていいのだなどという気はないし、某国の愚かな挑発を許してあげようなどという気もない。ただ戦争にならないよう、皆で知恵を絞ってほしいと思うばかりだ。
出来ますれば、某国の核ミサイルが発射されるなどということがないように!!

かつて、ベトナム戦争に反対して、レナード・バーンスタインがワシントンで録音したハイドンの「戦時のミサ」を聞いていた。彼は音楽で平和を常に希求していた。あの破天荒な舞台芸術である「ミサ」もそうした流れの中で書かれたものであったが、以前に書いたことがあるので、今回はこのハイドンを取り上げる。
独唱者にそんな有名な歌手はいないが、音楽に何か特別の魂のようなものが宿っているようで、とてつもなく美しい。それはハイドンの音楽にも言えているが、最後の "Dona nobis pacem" を聞きながら、不覚にも涙が出てしまった。
昔、LPで聞いた時はこんなに感動しなかったけれど、今、久しぶりに聞いて魂が揺さぶられてしまった。
12枚組でわずか2,280円で、天地創造やパリ・シンフォニー、ザロモン・セット、この曲を含むミサ曲が4曲入っている。安すぎる…。
このバーンスタインの切実な平和への祈りがその一枚に収められているが、その価格はわずか190円という計算になる。
祈りも安上がりでは平和の思いも届かないのではと心配するのは私だけ?
by Schweizer_Musik | 2009-05-31 10:13 | CD試聴記