2009年 06月 02日 ( 2 )
ベルリン・フィル八重奏団によるベートーヴェンの七重奏曲
作曲者 : BEETHOVEN, Ludwig van 1770-1827 独
曲名  : 七重奏曲 変ホ長調 Op.20 (1799-1800)
演奏者 : ベルリン・フィル八重奏団【アロイス・ブランドホーファー(cl), ゲルト・ザイフェルト(hr), ハンス・レムク(fg), サシコ・ガヴリロフ(vn), ヴィルフリード・シュトレーレ(va), ペーター・シュタイナー(vc), ライナー・ツェパリッツ(cb)】
このアルバムは こちら

先日ロンドン・フィルの自主レーベルが参加したと思ったら、今度はナクソスにニンバス・レーベルが参戦というわけで、これを聞く。
1995年の録音だからザイフェルト時代の最後ではないかと思うが、何とも良い感じの演奏で、このレベルの演奏ではもうCD屋に行く必要もないなと痛感させられる。
ベートーヴェンの生前、最も売れた作品である。人気作の理由はこの底抜けの明るさとわき上がるような生命力ではないだろうか。
ブランドホーファーのクラリネットも素晴らしいもので、とても伸びやかで美しいし、弦もさすがというべきだろう。出来れば最も良い時期(私は1970年代中頃と思っている)のコンセルトヘボウ管のメンバーでこれを録音していないだろうか?(良いものに出会うと、無い物ねだりをしたくなるのは、子供の時からの私の癖だ…)
そんなことはともかく、ピアノを学んでいる人にはソナタ・アルバムのト長調のソナタの第2楽章にも使われたメヌエットが嬉しいだろうし、かなり通な音楽愛好家なら同時に録音されたヒンデミットが晩年滞在していたスイスで書き上げた八重奏曲をとびきりの名演で聞くことができて、喜ばれることだろう。
演奏はどれもとびきり上等。ベートーヴェンはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の面々による演奏など、かなりの種類を聞いてきたけれど、これはその中でも特別の座をしめることになりそうだ。
ニンバスもこの頃には、変な残響を加えたりせず、聞きやすいものになっている。ヒンデミットの第2楽章なんてこの解像度であれば、気持ちよく聞ける…。
とりあえず、イギリスの名門ニンバスのナクソスへの参加を心から喜びたい。
by Schweizer_Musik | 2009-06-02 10:26 | ナクソスのHPで聞いた録音
マクアミスの「夢」をソリアのオルガンで聞く
作曲者 : MACAMIS, Hugh 1899-1942 米
曲名  : 夢 "Dreams"
演奏者 : サムエル・S・ソリア(org)
このアルバムは こちら

アメリカのオルガニストだったヒュー・マクアミスによる作品は、私はこの曲しか知らない。その昔、フォックスの演奏で聞いたことがあるが、どんな演奏だったかは憶えていない。けれど、とても優しい雰囲気の曲だったことだけはこれを聞いて思い出した。
この音楽家は、ガーシュウィンなどと同じ世代に属している。とは言え、片方は流行作家で片方はオルガニストでは全く境遇が違う。ここにアメリカ的な、コープランドやガーシュウィンの面影を追っても無駄である。せいぜいラインベルガーなどのドイツ系のヨーロッパ・オルガン音楽の伝統の中から生まれ出た作品というのが私の印象である。そうでなければオルガンではないがマスネなどのオーケストラ作品などにちょっとルーツを感じる。
しかし、一国の文化とはなんと多様で面白いものだろうか?偏った見方、聴き方をしていては、本当に素晴らしい音楽を聞き逃すなぁとつくづく思う。
わずか5分ほどの小品。途中に鐘の音が入っていて、雰囲気抜群だ。ボエルマンのゴシック組曲の中の「ノートルダムへの祈り」とともに、この作品はオルガンのために書かれたロマン派、あるいはその流れを汲む音楽群の中でも屈指の美しい小品と言えるのではないだろうか?
ちょっとした盛り上がりも良いアクセントとなり、「夢」はどこまでも穏やかだ。このところ「悪夢」が多い(笑)ので…。
by Schweizer_Musik | 2009-06-02 07:15 | ナクソスのHPで聞いた録音