2009年 06月 21日 ( 8 )
夏…涼しくして音楽を聞こう -36. 夏の日の恋
作曲者 : STEINER, Max 1888-1971 オーストリア→米
曲名  : 映画「避暑地の出来事」(1959) 〜 夏の日の恋
演奏者 : パーシー・フェイス・オーケストラ (Percy Faith & His Orchestra)
CD番号 : パーシーフェィス_ベストコレクション_SONY_00DP 425〜8

昔風に言えば「ムード・ミュージック」…死語だよなぁ…、今風なら…なんだろう?「イージー・リスニング・ミュージック」だろうか。
パーシー・フェイスが亡くなってもう何年だろう。彼の最大のヒットであり、楽団のテーマ・ミュージックとしても親しまれた作品である。
私の姉が千趣会で石丸 寛指揮のオーケストラによる12枚のレコードを買っていた関係で、これを知った。石丸 寛氏のアレンジはパーシー・フェイスのものとそっくりだったからだ。そしてひの第1枚目が8月号で、この曲がA面の1曲目だった。
小学生だった私は、あきるほど聞いた。他にレコードが数枚しかなかったから当然なのだが。

後にパーシー・フェイスのEP盤を手に入れ、これもよく聞いたものだ。ディスコ音楽が逸りはじめた1976年にはディスコ調の編曲で再びヒットを飛ばしたパーシー・フェイスだったから、彼もよほどこの曲が気に入っていたのだろう。

マックス・スタイナーはウィーンのアン・デア・ウィーン劇場の支配人の息子として生まれたオーストリアの作曲家。彼の名付け親はリヒャルト・シュトラウスであった。ピアノの手ほどきをブラームスから受け、ウィーン帝室音楽院(現在のウィーン音楽大学)でマーラーに作曲を学び、その有り余る才能のおかげか、四年の過程を一年で修了して卒業し、オペレッタを書いて楽壇にデビューする。
まさしく順風満帆であったが、第一次世界大戦が勃発した時、ロンドンに滞在していたため、敵国人とされ、なんとかアメリカに亡命したのが幸いしたのかどうなのか、新天地に行って、ブロードウェイのミュージカルなどで編曲、あるいはオーケストラの指揮で、ガーシュウィンやジェローム・カーン、あるいはヴィクター・ハーバートなどと仕事をしている。
次の転機は、1929年にハリウッドに招かれて映画の音楽の仕事をしたことであろう。次第に彼は映画音楽での仕事を広げていく。有名な「キング・コング」の音楽も彼であり、恐怖物の音楽のスタイルの確立に一役かったのである。
「風と共に去りぬ」の音楽をはじめ、彼が担当した音楽でヒットしたものは多いが、26回ノミネートされたアカデミー賞の音楽部門で、1935年「男の敵」、1942年「情熱の航路」、1944年「君去りし後」の三度受賞している。
1959年にワーナー・ブラザーズが制作した「避暑地の出来事」という映画は、それほど話題になったわけではないが、音楽は大ヒットをとばした。
私も映画は見たことがないが、6/8という珍しい拍子(と言ってもロッカ・バラードの三連符を6/8で書いただけのことだけれど)のこの作品の刻みをフルートやホルンに当てたアイデアは当時としては斬新なものだった。
今では、色々な編曲が出ている。ジョン・ウィリアムズ指揮ボストン・ポップス管弦楽団の演奏やエリック・カンゼル指揮シンシナティ・ポップス・オーケストラのように、良いものもいくつかあるけれど、私はやはり、聞き込んだこの演奏に帰って行く。
暑い夏、セミの鳴き声とこの曲が耳にこだましている…。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 23:20 | 夏…涼しくして音楽を聞こう
夏…涼しくして音楽を聞こう -35. ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲
作曲者 : DEBUSSY, Claude 1862-1918 仏
曲名  : 牧神の午後への前奏曲 (1894) "Prélude à l'après-midi d'un faune"
演奏者 : ベルナルト・ハイティンク指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
CD番号 : PHILIPS/PHCP-9099-100

この曲は1892年から1894年にかけて作曲され、1894年12月22日に国民音楽協会音楽会の演奏会で、ギュスターヴ・ドレ指揮の国民音楽協会管弦楽団によって演奏され、近代音楽は始まったと言っても過言ではない。この作品は一つの事件であり、大きな転換点であった。
マラルメの詩「牧神の午後」(あるいは「半獣神の午後」と訳すべきか?)という詩にインスピレーションを受け、ドビュッシーが書いたこの音楽は、それ以前のどの音楽とも異なる地平にあった。
バリの聴衆はこの音楽を受け入れ、ドビュッシーはフランスきっての音楽家であることを証明してみせたのだった。新しい音楽の圧倒的な勝利の日でもあった。
「午睡から目覚めた半獣神が、二匹のニンフたちとの官能的な体験について、おぼろげに自問自答する様子を牧歌的に描い」た(Wikiよりこの音楽は、どう考えても夏の音楽だと私には思えてならない。マラルメは季節を限定していないにも関わらず…である。

昼食後、涼しい部屋でにこれでも聞きながらうとうとする楽しみは格別である。演奏は色々聞いてきたが、あっさりし過ぎているバレーやモントゥーには敬意を払いつつもご遠慮いただき、厳しい視線で寝てられなくなりそうなブーレーズ先生もお休み頂くことにしよう。
で、愛してやまないのはベルナルト・ハイティンクのこの演奏とジャン・マルティノンの全集からの一枚である。シャルル・デュトワ(ああ、フルートがなんて美しいのだろう!!)や、サイモン・ラトルとベルリン・フィルの新しい録音にも心動かされるし、プレヴィンがロンドン交響楽団と録音したEMI盤も心が残る(これも世紀の名演!!
更に、意外と思われるかも知れないが、フランス音楽のエキスパートだと私は信じているビーチャム卿の録音もその艶やかな香気に魅了される。
だが、これらの名演の中で、色々迷ったあげく、今日はベルナルト・ハイティンクを選んだ。
実は、夕食後、ずっとこれを聞き比べて過ごしていたのだけれど、何と楽しい時間であったことか!!
大体、色っぽい音楽なのだから、それらしく演奏してほしいと思うのだ。アンセルメにも挨拶をしておかないと…と思ったりはしたけれど、結果は変わらない。全部でちょっとだけ聞いたものも含めると30種類ほど…。どれもどこかに特徴があって面白かった。
夏の午後のうたた寝にピッタリの作品ではないだろうか?
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 22:37 | 夏…涼しくして音楽を聞こう
フォーサイスのヴィオラ協奏曲
作曲者 : FORSYTH, Cecil 1870-1941 英
曲名  : ヴィオラ協奏曲 ト短調 (1903)
演奏者 : ローレンス・パワー(va), マーティン・ブラビンズ指揮 BBCスコティッシュ交響楽団
CD番号 : hyperion/CDA67546

シベリウスばりにゆったりとした展開の作品で、ちょっと似た感じを受けるが、シベリウスの後期の作品のようなモード技法は使っていないので、ロマン主義的作品と評することができる。
第1楽章は、Appassionatoの序奏に続いて、木管の和音の刻みにのってソロが歌う主部が続く。古典的なソナタ形式で出来ていて、構造上このあたり、シベリウスの影響がちらつくが、それは表層的な問題でしかない。この作曲者は極めて古典的な音楽観の上に立って作品を組み立てていると思われる。それが悪いわけではないが、テーマがシンプルなだけでなく、やや平凡に観じられる点がこの作品の限界なのではないだろうか。
展開部は短く、すぐにネタが無くなり、カデンツァに入ってしまう。悪い訳ではないが、少々物足りない。オケももう少し出番があっても良いだろうし、ソロとオケがもっと掛け合いを行っても良いと思うが極めてシンプルな作りである。
カデンツァから再現部に移るところで、ティンパニの保続音に乗って主調を確保するところは前例がないわけではないが、ちょっとした寂寥感があって良い感じだった。
再現は型どおりに行って、そのまま同主調転調(つまりト長調)に転調してコーダが行われるが、もう少し盛り上がるように書けるはずなのに、結構サラリとスコアメイクしているので、最後のトゥッティが唐突に聞こえてしまう弱点がある。
第2楽章は一転して長いニ短調の序奏を持つが、ソロが出てきてニ長調になる。テーマは穏やかなメロディーで、美しいものだ。これに対して中間部はCon motoでイ短調でやるのだが、これが長続きせず、冒頭の動機に飲み込まれる。ここがクライマックスとなるのだが、オケのみでフォルテシモのトゥッティの中からヴィオラがすっと浮き上がるあたりはとても美しい。
ただ、全体としては、やや冗長に感じられるのは、主題間の性格の対比が希薄なのが原因だと思われる。
終楽章はこれまでになくドラマチックに始まる。が、発展する時のオケの支えが少ないので、ちょっと腰砕けになっているのは惜しいと思う。このあたりが指揮者とオケの限界なのか、それともスコアの限界なのか…。
また、ヴィオラのパートが重音奏法を使いすぎて、逆に平板に感じられる。このあたり、オーケストレーションの問題もいくつかありそうで、全体としてはやはり二級品の作品ではないかと思う。
ローレンス・パワーのヴィオラは下手ではないが、もう少し聞かせ上手だと印象もずいぶん変わっていたと思われる。
マーティン・ブラビンズ指揮のBBCスコティッシュ交響楽団の共演についても、同じである。

KAYOさん聞いてみたらこんな感じでした…。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 18:37 | CD試聴記
夏…涼しくして音楽を聞こう -34. イザイの 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番
作曲者 : YSAŸE, Eugene 1858-1931 ベルギー
曲名  : 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 (1924) 第2番 イ短調
演奏者 : オスカー・シュムスキー(vn)
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バッハの6曲ある無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータへのオマージュとして書かれたイザイの6曲の無伴奏ソナタは、当時活躍していた大ヴァイオリニストに捧げられている。この第2番は、ジャック・ティボーに捧げられたもので、第1楽章の中にはバッハの作品のテーマが鏤められていて、バッハ作品を知っている人にはとても面白い作品となっている。
ヴァイオリン一本のための作品ながら、時にはオーケストラのようにすら響くそのダイナミックな音楽には、ただひたすら驚異と感嘆と尊敬、そして深い感動がある。

執念というタイトルがついた第1楽章はホ長調の有名なガヴォットが引用されるが、それがさっと"Dies irae"のモチーフが奪い取り、それがカノン的に展開したりする中に、あの陽気な動機が鏤められるのである。
第2楽章は「憂鬱」と題され、2声部の哀愁を帯びた絡み合いが印象深い。
第3楽章はピツィカートで始まり、幻想的な音楽が続く。そして、重音奏法が、バグバイブのような響きを持ったところで、何気なく"Dies irae"が再現する。タイトルは「亡霊たちの踊り」とあるが、この不思議の味わいはあられもない死者の復活の幻想なのだろうか…。ちょっと深みにはまりそうな音楽で、次第にこの踊りは盛り上がり、恐怖の中で終わる。
そして終楽章は「フュリ:復讐の女神たち」とあり、強烈な半音階進行とスル・ポンティチェロの恐ろしげな響きがオカルト的深みを、怒りに満ちた響きで表現する。

難曲として知られ、コンクールでよく課題曲として出されることが多い曲であるが、確かにこれでその人のテクニックや音楽性が白日の下にさらけ出されてしまうようなところがある。
シュムスキーは、この名作の最も優れた録音として注目に値する名演を繰り広げている。確か、デジタルで最初の録音が彼だった。この名演がナクソスに!!なんということだ。私はもちろんCDで持っている。まっこの曲のCDだけでもすでに6種類もあるのだから、だからどうしたという程度の話であるが…(笑)。
ちょっと暑くなって来たので、こんなオカルト的音楽はいかが?
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 16:39 | 夏…涼しくして音楽を聞こう
レーガーのヴァイオリン協奏曲
作曲者 : REGER, Max 1873-1916 独
曲名  : ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.101 (1907-08)
演奏者 : マンフレッド・シェルツァー(vn), ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 ドレスデン・シュターツカペレ
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このシェルツァーというヴァイオリニストは、ヴィオッティの協奏曲を以前聞いてレポートしたけれど、あまり芳しくない印象だった。
このレーガーの長大きわまる協奏曲では馴染みのない曲だけに、楽しんで聞くことが出来た。何と言ってもオケがブロムシュテット指揮のドレスデン・シュターツカペレなのだ。悪いわけがないだろう。
この曲の日本初演はなんと2002年で、庄司紗矢香がソロを担当し、東京都交響楽団が演奏したものだった。(指揮は広上淳一氏)
ああ、録音してくれないかなぁ…。

レーガーのこの協奏曲は、オルガンとヴァイオリンの壮大な二重奏をオケに置き換えたみたいなところがある曲で、何と言っても長い…。第1楽章がおよそ30分弱(正確には27分35秒)。もう、10分程度の曲で青息吐息の私などには、天文学的な長さである。
コーダの部分など、いかにもオルガン的で、やや鈍重な印象はあるものの、良く盛り上がる。
第2楽章ですら16分あり、終楽章は15分ほど…。いやはやこの長さには驚くしかない。美しい作品だと思うし、レーガーの後期の作品らしい、じわりと効いてくる湿り気と苦味走った深い情感の表出には、確かに魅了されてしまう。
終楽章は運動性に富むが、やはり長すぎて散漫に感じてしまう点は否めないものの、独特の重厚さが魅力となっている点も否定できない。
長いと思うのは、ブルックナーのようにくり返しが多く、展開がゆったりしているというのではない。むしろ、これでもかというほど複雑なハーモニーと転調に乗って展開していくからで、これがレーガー・ファンにとっては堪らないのだろう。
しかし、私はこの長大な作品に関して、あまり退屈はしなかった。苦手なタイプであることは間違いないのだが、緊張感の途切れることのない、素晴らしい演奏に後押しされて、なかなか楽しい聞き物となっているからである。
ブロムシュテットはこの作品をよく引き締めている。またヴァイオリンも以前の印象はどこへやら…、とても良い演奏である。第2楽章など、なかなか美しく、長いにも関わらず、アンコールしてしまった…。
レーガーのオルガン作品をオケ化したらこんな音楽になるのかなと思いつつ、アルコールがちょっと回った頭に夢のように音楽染み渡って行った。いや良い午後である。雨は小降りになったみたいだ。ちょっと湿った、涼しい風が顔を撫でる…。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 15:22 | ナクソスのHPで聞いた録音
レーガーのクラリネット五重奏曲
作曲者 : REGER, Max 1873-1916 独
曲名  : クラリネット五重奏曲 イ長調 Op.146 (1915)
演奏者 : アンサンブル・アヒト【グィド・シェーファー(cl), アンネット・フィーアマン(vn), カテリーン・シェイット(vn), アントニア・シーゲルス(va), インゴ・ツァンダー(vc)】
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北ドイツのオーケストラに在籍する演奏家たちが集まって作っているアンサンブル・アヒトの2003年リリースの一枚が、ナクソスにあったので聞いていた。
以前に「音楽を聞こう」で秋のシリーズでとりあげたので、また重ねて…という気がしないでもなかったが、良い演奏だったので、もう一度とりあげる気になった。(以前の記事はこちら…音は今ではナクソスにあり、こちらからどうぞ)

シェーファーの演奏は、ライスターのそれよりもずっと生きた音で、私の好みである。弦の響きについては、フォーグラー・カルテットに一日の長があるが、このアンネット・フィーアマン他の演奏も決して侮れない出来映えであると思う。
幻想的で思索的なこの音楽は、ブラームスのクラリネット五重奏曲を好きな人ならば、きっと気に入るものと思われる。そして、この演奏は賞味期限切れのライスター(このフォーグラーとの演奏はまだ良い状態を維持しているが…)よりも、私はこのアンサンブル・アヒトの演奏をより高く評価する。他にはフックスの演奏(こちら)も良いので、興味のある方はどうぞ。
しかし、なんと良い音楽なのだろう。第3楽章を聞きながら、その夢のような美しさに浸り、かつてこればかり聞いて過ごした高校生の頃に心はすぅーと戻っていったものである。
この曲の良い演奏が揃ってきた。うれしいばかりである。

雨が降り続いている。梅雨らしい一日となりそうだ。湿ってはいるが、冷ややかな空気が窓から流れ込んで来る。気持ちの良い一日となりそうだ。
お昼は久しぶりの目ざしを頂きながら、ぬる燗を二合ほど呑む。そろそろ昼寝でもしよう。ではまた夕刻に…。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 13:38 | ナクソスのHPで聞いた録音
レーガーのシンフォニエッタ
作曲者 : REGER, Max 1873-1916 独
曲名  : シンフォニエッタ "Sinfonietta" イ長調 Op.90 (1904-05)
演奏者 : ハインツ・ボンガルツ指揮 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
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1972年11月録音というこの演奏。なかなかに美しい。さきほど、このボンガルツがライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を振ったブルックナーの交響曲第6番を聞いたけれど、耳を突き刺す厳しい音にちょっと辟易としたところだったので、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏はとても美しく聞こえる(実際に美しいと思う)。
レーガーが三十代になったばかりの頃に書いたこの作品は、いかにもレーガーらしい意外な転調とハーモナイズで印象的である。
思いがけない和音と意外性のある転調はレーガーの専売特許ということもないが、それ以上にレーガーらしいなと思うのが「長い」ということだ。
どうしてレーガーはこうも長い「シンフォニエッタ」を書いたのだろう。もともとシンフォニエッタとは管楽器だけでやるものだったが、小規模の交響曲といったものにも使われるようになった。弦楽オーケストラのための交響曲などにも使われたり、室内オケのための曲に使われたりする。
が、このレーガーの作品は普通の二管編成にハープやティンパニーまで入っている。そして50分もかかる。シンフォニエッタとは何かの皮肉かと思うほどである。
堂々たる大交響曲である「シンフォニエッタ」は、後期ロマン派の衣装を纏って書かれ、堂々たるボンガルツの指揮の下、響き渡るのである。
響きや転調にちょっとした皮肉というか、苦さがあるのがレーガー流。これが好きという人には堪えられない一品であろう。
この曲は、1904年〜1905年に書かれたというが、敬虔なカトリックの信者であった彼が、離婚歴のあるプロテスタントの女性と結婚したために、教会から破門となった後の作品ということになる。
信仰に対して大らかな国民である日本人にはこうしたことは、ちょっとピンと来ないことではあるが…。

それよりもレーガー理解の上でもっと重要なのは、彼が1897年に徴兵され、1998年に退役したという事実であろう。レーガーは、その頃から暴飲暴食を行い、そして過度の喫煙を嗜むようになっていった。退役した1898年にはほとんど虚脱状態だったという。そして、今日で言うところのメタボの典型の体となって行った彼は、この曲を書いた10年あまり後に心筋梗塞で亡くなった。
極度の肥満であったそうだが、こうした生活習慣が彼の死を早めたことだけは間違いなさそうである。
戦争に行った後からのことで、これがなければ…と思えなくもない。
全く関係ないが、私もヤマハ時代に暴飲暴食したツケを今払っている…(苦笑)。

この他に1912年に書いた「希望に "An die Hoffnung"」Op.124とその2年後に書いた「自由礼讃 "Hymnus der Liebe"」Op.136がブルマイスターの歌で入っているが、これが天国的な美しさ!!ドイツ語に堪能ではない私には何を歌っているのかさっぱりで、論評する資格は全くないので、タイトルに入れなかったが、これは一度お聞きいただきたい。
マックス・レーガーの「渋い作曲家」という印象が一変することだろう。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 10:46 | ナクソスのHPで聞いた録音
朝から仕事です
毎日、よくこれだけ色々あるものだと思いつつ、今朝も仕事をしている。
ちいさなコンペ用の曲だが、入ればメッケ物である。(何と言っても内容に対してお金が…貧乏人なので…笑)。
まぁ、入らないのが当たり前の世界なので、そう考えて作れば良いと思って、気軽に曲を書いた。
自分のスタイルでないものを書こうとすると、どうもうまく行かない。(どうも唱歌のようなものを希望しているようだから…)
うんざりしながらも、一曲出来た。あと、朝食を摂ってからもう一つ、二つ作って、気に入ったものがあれば送ろうと思う。明日には送らないと…。

9:00 追記

結局、朝1で書いたものが良かったようで、それを送って来た。
今日はもうおしまい…。音楽を聞いて、のんびり一日を送ろう。
by Schweizer_Musik | 2009-06-21 08:00 | 日々の出来事