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クルト・マズアの指揮でドヴォ8を聞く
作曲者 : DVOŘÁK, Antonín 1841-1904 チェコ
曲名  : 交響曲 第8番 ト長調「イギリス」Op.88 B.163 (1889)
演奏者 : クルト・マズア指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック

大変好きな曲なので、少々演奏が悪くてもそれなりに満足してしまう傾向にあるのだけれど、この曲は多分チェロ協奏曲やピアノ五重奏曲などとともにドヴォルザークの全作品の中でも特に好きな作品であるのだ。
さて、少々思い入れの深い音楽なのだが、それをクルト・マズアがどんな風にやっていたんだろうと思ってみた。聞いた結果は極上の演奏であったということである。
ニューヨーク・フィルが第一級のオケであることは間違いない。第1楽章の展開部、ヴィオラの滑らかなメロディーにフルートが速い音型のオブリガートをつけていく(まるで「星条旗よ永遠なれ」のトリオの有名なピッコロのソロのような所)でのフルートの上手さといったらどうだ!
第一級のソリストたちの集団であることを証明してみせているのだ。弦のはち切れんばかりの輝きといい、管楽器の優秀な演奏家たちのアンサンブルの見事さは、特筆大書せねばなるまい。
大体上手すぎるほどのオケなのだ。それをしっかりとした考え方を持ったシェフが操れば自ずと良い結果が得られるということなのだろう。
第2楽章冒頭の弦の深々とした響きに、このオケの底知れない能力を聞くことができる。
ドヴォルザークならチェコのオケでという本場主義なんて愚かな迷信である。第3楽章のちょっとスラブ舞曲の中に入っていそうな音楽の伸びやかに歌う弦と、からみついてくる木管の分散和音絶妙なバランスに耳を傾けて欲しい。
ああ、なんて良い音楽なのだろう。
終楽章の晴れやかなファンファーレの後に千両役者のようにチェロに出て来るメロディーを、デリケートに歌わせて、ヒーローが意外に繊細な心の持ち主であることをさりげなくアピールしていくマズアのユニークな解釈も気に入った。良い演奏が手に入った。ハード・ディスクに入っているカラヤンの録音を消してクルト・マズアに入れ替えることにしよう!!
by Schweizer_Musik | 2008-12-14 00:44 | CD試聴記
冬だなぁ…
収穫の季節が終わり、新酒が出そろう何とも幸せな季節到来と相成った。私のような飲んべえには堪らない季節で、ついつい昼間っから一杯やってしまうのも困ったものだが(ホントは家計だけが困っているに過ぎない…)、若い頃からのこの季節だけの私の密かな楽しみが酒粕だ。
粕汁などにすれば良いのだけれど、実はそのままあぶって食べるのが私の最大の楽しみとなっている。
こんなカロリーの高いものをそのままパクパク食べていて良いわけはないのだけれど、少しだけ…と自分に言い聞かせ、オーブンに入れて焼き上がるのを心待ちにするのは、冬到来を実感する一時である。
悪食と揶揄されても一言もないが、酒のつまみがこの酒粕という極めて濃厚な時間がもてるのも楽し…である。今日は八海山の酒粕を頂いたが、あまり銘柄にこだわるほどのものではないので、暖かい酒粕と冷酒というのは、良い組み合わせだ。
この他、この季節によくいただくのは、シンプルに作る湯豆腐というのもお酒のつまみとしては良い。昆布で出汁をとって、それだけで湯豆腐にする。ただ飲みたいので、手間をかけたくないだけなのだけれど、これも暑くなると滅多なことではしないメニューだ。
一日、音楽を聞いて過ごした。ノンビリとして良い一日だった。朝、大量にCDが届き、それを聞いて過ごした。チェリのブラームスの4番には完全にやられてしまった。レイボヴィッツのベートーヴェンの全集もなかな良かった。昔、もっと良い録音だったような気がするのだけれど、(中古で何枚か持っていたので…)それはともかく、結構良かった。第1番と第2番、第4番などを聞く。第2番がその3曲の中では最も気に入った。
マルティノン指揮シカゴ交響楽団によるラヴェルのマ・メール・ロワやスペイン狂詩曲、ボレロなども聴いたが、これはパリ管弦楽団などとの全集よりも一層集中した良い演奏だった。ライナーの後で、シカゴでは大変苦労したマルティノンだったけれど、彼のアメリカ時代の仕事はもっと評価されて良いのではと思う。これではないけれど、彼の指揮したラヴェルの序奏とアレグロは素晴らしい出来だった。
今、マイナルディのバッハの無伴奏を聞いている。1954年から1955年にかけてアルヒーフに録音されたものだが、これもなかなか良い。フルニエなど、今まで親しんできた録音と全く違う解釈、表現で、私には新鮮に聞こえた。
by Schweizer_Musik | 2008-12-13 19:15 | 日々の出来事
マズア指揮のブラームスの交響曲第一番
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : 交響曲 第1番 ハ短調 Op.68 (1876)
演奏者 : クルト・マズア指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック

これはiTunestoreにて購入したもので、番号などはわからないけれど、1990年代の中頃までに録音されたものだろうと思う。そしてこれを聞いて、クルト・マズアという指揮者を私は見直したところである。
ソロ・ヴァイオリンは記載されたライナーなどがないので分からないけれど、恐らくはコンマスのグレン・ディクテロウであろうと思う。
ソロは私の好みの音ではないので、今ひとつの感想でしかないけれど、演奏全体としては誠に雄渾でスケールが大きく、立派な名演だった。
私はライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のシェフだったマズアの演奏をいくつも聞いてきたけれど、小粒な印象しかなく、丁寧だけれど感銘に乏しい指揮者と思いこんでいた。
ニューヨーク・フィルという大変難しいポストに就いた時は、ちょっと大丈夫?などと思っていた。何枚かのCDがリリースされたが、私はほとんど手に取ることなくムターとの協奏曲録音などを聞いた程度だった。
いや、こんな立派な録音を成し遂げていたとは知らなかった…。不明を恥じるばかりだ。ニューヨークのポストを11年も続けたのだ。凡手に務まるわけがないのだ。そのくらいわかりそうなものだが、思いこみというか、一度ついたレッテルのようなものはなかなか剥がれないものだと、反省している。
しかし良い演奏だ。カラヤンとウィーン・フィル、あのボスコフスキーがソロをとったデッカ録音でこの曲を知り、延々とそれを聞いた高校生時代があるので、知らず知らずのうちにカラヤンの録音に比べてしまうのだが、あれよりもすこしゴツゴツした感じであるが、オケは本気モードのニューヨーク・フィルで、大変よく鳴っている。良いアンサンブルだ。
ソロはヴィブラートがちょっと五月蝿く感じられる点が私にとってマイナスなのだけれど、これはあくまで好みの問題。これが好きだという人もいるだろう。

実はこの他にもドヴォルザークの「新世界」やリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」などを購入したのだけれど、どれも大変高い水準の演奏ばかりで、マズアへの私のマイナーな思いこみを粉砕した。
この指揮者の見方(聴き方)を変えなくては…と思っている次第である。
by Schweizer_Musik | 2008-12-13 15:31 | CD試聴記
チェリビダッケの1986年東京文化会館のブラームス…
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : 交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 (1884-85)
演奏者 : セルジュ・チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
CD番号 : ALTUS/ALT141〜2

私が九州に住んでいた頃に、セルジュ・チェリビダッケがミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団と来日して、すごいブラームスを聞かせたことが話題となったことがあった。
当時はとても聞きに行ける状況ではなく、諦めるしかなかったのだけれど、こうしてその録音を聞いてみて、その噂が本当だったことを再確認した次第である。
聞き始めてもう金縛りにあったみたいに止められず、結局そのまま最後のパッサカリアまで聞いてしまった。いや凄い演奏だ。構えの大きさがもうその辺の指揮者と格が違うと言うべきだろうか?
チェリビダッケの弟子だった知り合いの指揮者に彼のことを聞いた時、ホールによって響きが異なり、そのホールに一番あった演奏、バランスが大切だと言っていたことを思い出した。
東京文化会館でのライブ。そのホール・トーンを生かしたテンポ設定なのだろう。ゆったりとしたテンポがアンサンブル全体の集中力によって決して間延びせず、次から次へとフレーズが繋がっていく。そしてそれが大きなうねりをもたらしているのだ。
録音はライブながら素晴らしいもので、技術陣も大いに賞賛されてよいだろう。
しかし、このカンタービレ、時折思い切ったラレンタンドやリタルダンドをいれて、深い呼吸(ブレス)からくり出すフレーズの素晴らしさ!!速いテンポの部分をぐいぐいとドライブしつつ、聞かせどころでグイッとブレーキをかけて音楽の緊張を引き出す…。
第2楽章のフワリと宙に浮かぶような出だしをこんな風に聞かせたのは、フルトヴェングラー以来ではないだろうか?
最近、私はシュナイト指揮神奈川フィルの演奏でこの作品の名演を堪能したばかりだが、あの感動は実演なのでまた次元が違うので比べられないけれど、CDで聞くものとしてはまさにベストの演奏だと思う。
これが、今タワーレコードで1050円で売っているのだ。確か最初に出た時はかなりの金額で、すでにシュトゥットガルト放送とのグラモフォン盤を持っていて、それほどのチェリの追っかけでない私は買わずにいたのだけれど、1050円は魅力的!
で購入してみて感動しまくっているのである。
第2楽章は完全にやられてしまった…。まだ在庫ありとあるので、興味をお持ちなら今のうちにどうぞ!
by Schweizer_Musik | 2008-12-13 12:16 | CD試聴記
清水直子の演奏で聞くシューマンの「おとぎの絵本」
作曲者 : SCHUMANN, Robert Alexander 1810-1856 独
曲名  : おとぎの絵本 Op.113 (1851)
演奏者 : 清水直子(va), オズギュル・アイディン(pf)
このアルバムは こちら

昨日は体調不良で、学校を休もうか迷ったあげく行き、なんとか終えて帰ったらもう全く使用不能で食事を摂ってすぐに就寝。これほどのことは久しぶりだった。若い時ならなんとか無理は利いたのだが、五十才を迎えたこの身体ではちょっと無理が利かず…である。
だから授業はかなり手抜きになってしまった。学生のみなさん、ごめんなさい!!普通にしていたけれど、ちょっとシンドかったのです。申し訳ない。
一晩ぐっすり寝て、今起きたところ。なんとか復活…した。体調が悪くても(どうも風邪みたいだ)食欲はなくならない。「鋼鐵の胃」の持ち主であることを痛感。逆にこれで健康を頂いているのだから、丈夫に生んでくれた母に感謝しなくては!
で、今日もナクソス三昧で、ベルリン・フィルの首席の清水直子さんのシューマン、そしてブリテンのラクリメの投影他を聞いている。
彼女は何年か前に東フィルで、プレトニョフのヴィオラ協奏曲の日本初演で聞いたけれど、曲はともかくヴィオラの上手さに驚いたものであるが、ここでの彼女の演奏は舌を巻く素晴らしさ!だ。音楽性と技術の一致とはかくも美しい成果を生むのである。
共演は夫のオズギュル・アイディン。何年か前に「情熱大陸」に二人出演していたということだが、私は見逃している。
それはともかく、こんな演奏がナクソス・ミュージック・ライブラリーに公開されたことを心から喜びたい。敢えて、決定盤だとは言わない。もっと凄いものが出てきそうな気がしているから…。

ところで今聞いているケンジ・バンチによる組曲はなかなか良い曲だ。1973年アメリカ生まれの作曲家が清水直子のための書いたものだそうだ。作曲は1998年。25才のパンチ氏が成熟した技術を身につけていることに驚かされる。現代風ではなく、ちょっとアストル・ピアソラ風のところもあったりして、なかなか聞かせ上手だ。
どういう経緯で清水直子に作品を提供したのかは知らないが、このような素晴らしい演奏でCD化され、広く聞かれるようになったことは素晴らしいことだ。
ぜひ一聴をお薦めしたい。
by Schweizer_Musik | 2008-12-13 09:52 | ナクソスのHPで聞いた録音
冬の夜の慰めに (34) ブラームスの弦楽六重奏曲第2番
作曲者 : BRAHMS, Johannes 1833-1897 独
曲名  : 弦楽六重奏曲 第2番 ト長調 Op.36 (1864-65)
演奏者 : カンマームジカー・チューリッヒ Die Kammermusiker Zürich【イェルク・デーラー(vn),アンドレアス・プフェンニンガー(vn),ヴァレリー・デーラー=ムレ(va),コルネル・アンデレス(va),ラファエル・アルトヴェグ(vc),ルチアーノ・ペッツァーニ(vc)】
CD番号 : Jecklin/JD 712-2

何故か、冬という季節とブラームスは合うように思う。特に、彼の室内楽のいくつかは、冬の音楽だ。この作品はその最たるものではないか。
いつもお世話になっているyurikamomeさんのエントリーを読んで、この演奏を思い出して、ちょっと聞いてみようと聞き始めたらもう止まらない。
ブラームスの婚約者でもあったアガーテとの話がこの曲にはついて回るけれど、それがどの程度の信憑性があるのかはともかく、大変叙情的なこの作品が、そうしたブラームスの恋愛とその破局(彼は結局生涯を独身で過ごした…)の物語が何とも似合っているから仕方がない。
私はこの美しいブラームスの作品を、ごりごりと大きな表情をつけて演奏するのには違和感をいつも憶えていた。もっと優しく、秘めたる愛のようなものがこの曲には相応しいのではないかと…。
で、そんな風に思っていて出会ったのがこの演奏だった。この曲のヨーロッパ初演が行われた地でもあるチューリッヒの音楽家たちによるこの演奏に、完全に参ってしまったのだ。
それまで、アマデウス四重奏団による演奏で聞いてきたのだけれど、この演奏の抑え気味の表現から醸し出される楚々とした品の良さは、格別のもので、それまでのこの作品に対する考えを根本から変えるものだった。
燃え上がるような恋情ではなく、心の奥に秘めた思いとそれを断ち切る気位の高さと決意は、大仰に歌い上げるのではなく、こうした抑えた表現の中から生まれるのではないだろうか?
なかなか手に入らなくなってしまったこの演奏を紹介するのは気が引けるのだけれど、こうしたかけがえのない演奏の数々も、このイェックリン・レーベルがナクソスにでも入ってくれれば聞くことができるようになるのではないだろうか?
私はこうした素晴らしい名作、名演が埋もれてしまうのは大きな損失だと思うので、そうした活動がより広まっていくことを切に願う次第である。

この作品についてのWikiの記述もご参考にされたし。
by Schweizer_Musik | 2008-12-12 00:24 | (新)冬の夜の慰めに…
ノットで聞くシューベルトの「未完成」
作曲者 : SCHUBERT, Franz Peter 1797-1828 オーストリア
曲名  : 交響曲 第7(8)番 ロ短調「未完成」D.759 (1822)
演奏者 : ジョナサン・ノット指揮 バンベルク交響楽団
このアルバムは こちら

久しぶりにこの曲で夢中になった。古楽器風のきつい表現にうんざりして、最近はほとんど聞かなくなっていたが、この本格的なオーケストラ演奏で聞く「未完成」はロマンチックな演奏で、胸を熱くする。
オーケストラの優秀さは特筆すべきだろうし、解像度の高い優秀な録音も賞賛に値する。
スコアを実によく読んでいるし、伝統的な中に最新の研究成果らしきアーティキュレーションやフレージング、特にスタッカートなのかクレッシェンドなのか判別しがたいことで混乱していたところも、ほぼ最新の研究結果に準拠しているようだ。
そうしたところを正確に再現しようとするため、丁寧すぎるほどの表情がつけられている。これが少し煩わしいと感じるかも知れない。
特に、古いブルーノ・ワルターのロマンチックな演奏やカラヤンのよく歌った演奏で聞きなじんできた私にはやや細かすぎると思われる部分もあるけれど、それを音楽的にこなしていくアンサンブルの良さには心から感心し、感動している。
細かく表現しているため、ややスケール感に不足すると思われるが、オケの音の良さ、アンサンブルの良さにそうしたことがわずかな問題にしか感じなくなってしまう。
いや、良い指揮者だ。そして良いオーケストラである。伝統的な演奏゛か好きな人にでも安心してお薦めできる。これがナクソスでいつでも聞けるのだからありがたい話である。
夕食を摂ってゆるりと過ごしながら、こんな良い音楽で心がとても温まり、良い夢が見られそうだ…。
ついでに、書きかけの第3楽章のすコアとして完成している部分だけ30秒ほど演奏しているのも面白い試みで、これだけでもノットのこの演奏を歴史考証を基礎とした全集と位置づけていることがわかる。
昔、朝比奈隆の「未完成」のCDでこの部分とそれに続く二段譜のスケッチの部分まで一分版半ほどをピアノで演奏していたのを思い出した。オケがふっと途切れて、ロマンチックに崩し気味の朝比奈隆の演奏とは全く遠いスタイルのピアノが続く変なCDだったけれど…。
ともかく、良い全集がナクソスに加わった。シューベルトの交響曲全集ならこれがあれば当分は良いだろうと思う。全集ならヴァントのものがお気に入り゛たったけれど、これからは新しいこの演奏にしようと思う。
by Schweizer_Musik | 2008-12-11 21:45 | ナクソスのHPで聞いた録音
ノット指揮のマーラーの五番…凄い…
作曲者 : MAHLER, Gustav 1860-1911 オーストリア
曲名  : 交響曲 第5番 嬰ハ短調 (1901-02)
演奏者 : ジョナサン・ノット指揮 バンベルク交響楽団
このアルバムは こちら

TUDERのナクソス参戦で、手に入りにくかったこのレーベルの名盤が、再び聞くことができるようになったことは、大変喜ばしいことである。
ラフの交響曲全集をはじめ室内楽の録音など、メジャーは絶対に手を出さないものであるし、リゲティの録音で知ったノットのシューベルトの交響曲全集やマーラー、ブルックナー、更にはストラヴィンスキーの春の祭典などの録音は、特筆大書すべき名盤だと思う。
実は、ほとんどCDで持っているので、今更とも思ったのだけれど、買いそびれたものもあり、そのまま手に入らなくなったものも少なくないだけに、このTUDERのナクソス参戦(言い方良くないかなぁ…)は私には嬉しい出来事だった。
できればスイスの作曲家を沢山録音しているMGBやイェックリン、あるいはトゥーンに本社があるクラヴェスなど待望するレーベルはあるが、その一角が参加したことに心からうれしく思う。
その中からマーラーの第5番を紹介しよう。
第二次世界大戦が終わって、チェコから逃れて来た(我が国の敗戦によって中国から逃れた多くの同胞を思い出す…)ドイツ人たち(彼らはプラハでドイツ系のオーケストラを組織していた人達だった)によって南ドイツのバイエルン州バンベルクに結成されたオーケストラである。
昔はカイルベルトが長く率いていたので懐かしく思い出される方も多いのではないだろうか。2000年以降はこのジョナサン・ノットが率いているそうで、この録音が2003年のものということで、彼らが素晴らしい成果をあげていることを発売当初強く印象づけたものである。
二年ほど前に来日し、評判となったことも憶えておられるのではないか?

さて、私のマーラーの第5番のスタンダードは、今はアントニ・ヴィト指揮による演奏であるが、ノットの演奏はそれよりはるかに若々しい演奏で、冒頭から聞く者の心を鷲づかみにするような求心力のある演奏だ。録音も素晴らしい。
なにしろオケの反応の良さはなんだろう!!打てば響くというのはこんな状態なのではないだろうか。巨大なマーラーのオーケストレーションは、意外にも室内楽的なセンス、奏者個々の鋭い耳と反応力、運動神経の良さが必要なのだ。
ただ肥大化したオケでは話にならない…。それがこのノットの指揮では見事なアンサンブルをバンベルク交響楽団が演じている。
良いオケだ。管楽器の輝かしさも素晴らしい。この曲では特に金管が活躍するので、その力量が問われるのだが、さすがという演奏である。
アントニ・ヴィトの演奏もとても良いのだけれど、残響の多い録音が、雰囲気を出しているのだけれどわずかにディティールがぼやけているのは惜しいところである。ヴィトの演奏が大人の円熟した運びに魅力があるとすれば、ノットの演奏はもっと直裁で若さが魅力だ。
どちらが良いかという選択は私には難しすぎる。でも今はちょっとノットの方に心が傾いている。一度みなさんもいかが?
by Schweizer_Musik | 2008-12-11 19:39 | ナクソスのHPで聞いた録音
昼からちょっと酔っぱらっています…ごめんなさい!
朝っぱらから飲んでいる。ちょっと忙しかったため疲れがピークとなっていた。昨日は早めの時間に帰ったのに、そのまま夕食を摂り、風呂に入る前にちょっと横になったらそのまま朝まで寝てしまった。不覚である。
もういい加減歳なのだから、無理をしないようにしなくては…。
朝はそれでも早く起きて(習慣だから自然と目が覚めてしまうだけなのだけれど)ちょっと仕事をしたりして、おなじく早めの昼食をとった。
冷凍の蕎麦を買ってきて食べたが、まずまずだった。安い乾麺とは比べものにならない。でもそろそろ蕎麦打ちを…あっいけない…危険な領域に入ってしまいそうだ…。
蕎麦には日本酒である。今の季節、特に熱燗が良いのではと久しぶりにお燗をしていただく。誰から歌ではないけれど、ちょっと温めで頂いたけれど、これが蕎麦と相性ぴったりで、堪能してしまった。一合だけのつもりだったのに…。というわけで、お昼前から良い気分で、今からちょっと昼寝をしておこうかと考えている次第である。
音楽は、ラフの交響曲なんて聞いている。TUDERレーベルがナクソスに参戦したことで、このレーベルにある名演の数々がいつでも聞けるようになった。ナクソスに感謝!である。

昨日から前に中断した歌曲の作曲に戻って少し進めた。詰まったら少し時間をおいてみる。これが良いようだ。でも深追いせず、今日は止めておこう。昨日の授業の合間で結構進めたので…。懸案だった部分も良いアイデアが出た。最近は調子が良い。こんな時はがんばっておくに限るけれど、今日はお休み…。ではでは。
by Schweizer_Musik | 2008-12-11 12:01 | 日々の出来事
ナクソス・ミュージック・ライブラリーの近況…
ナクソス・ミュージック・ライブラリーが新しくなって、使いやすく感じられるようになった。ただ分類が間違っていたりして、まだまだヒューマン・エラーが多いようではあるが、人がやっているのだから、細かく目くじらを立てて怒るよりも、皆でより良いものにしていく方が、ずっと建設的だと思う。
何しろ、月々わずかな額で音楽資料室を持っているようなものだからである。この事業が末永く続き、我々の音楽生活をより豊かにしてくれることを心から願わずにいられない。
こんなことを書いたのも、最近、ドイツのカプリッチオ・レーベルやスイスのチューダー・レーベルがナクソス・ミュージック・ライブラリーに参戦したことが私にとって大事件となっているからである。
ちょっとフライング気味に公開されていたようだけれど、マルタ・アルゲリッチとベルティーニによるラヴェルのピアノ協奏曲があったり、ジョナサン・ノット指揮のシューベルトの交響曲全集があったり、そして私の無人島へ持って行く10枚に入っている白井光子さんのブラームスの歌曲集があったり…。
こんなことならCDを買わないでおけば良かったなどとは私は思わない。それよりも、多くの人達にこの名演がいつでも聞ける状態になったことを喜びたい。
これから更にカタログが充実していくことを希望する。スイスのMGBレーベルやclavesなど私が個人的に待望するレーベルはまだまだあるし、ナクソスに参加してもほんの数枚分だけで終わっているレーベルもある。
これらが充実していってくれれば…。売れ線のものはまだアップされることなく終わっているが、できればあまり出し惜しみしてほしくないが…、レーベルの警衛もあるのだろう…。はやくハンドリー指揮のバックスの交響曲全集がでないかな…。CDはもう持っているのだけれど…(笑)。

ちなみに私はナクソスのまわし者ではありません。念のため…。
今、仕事をしながらシュタドルマイヤー指揮バンベルク交響楽団によるラフの交響曲第1番を聞いている。同じナクソスにあるフリードマン指揮のものと随分違う。長い間この演奏だけしかCDで手に入らなかったのだが、このシュタドルマイヤー盤が出て選択肢が増えたというよりもこの曲の決定盤が登場したというのが印象だった。(すでにCDは持っているので、新たにナクソスで聞くこともないのだけれど…)
このシュタドルマイヤーのラフの交響曲(まだ二番は出ていない?)、なんて良い演奏なんだ。フリードマンも決して悪くはなかったけれど…これでフリードマンの録音とは「さよなら」である。感謝しつつ…。
by Schweizer_Musik | 2008-12-10 06:24 | 日々の出来事